【セルジオ越後の天国と地獄】結果ばかりを追い求めたら、同じことの繰り返しだよ

2015年03月27日 サッカーダイジェスト編集部

6人も交代できる試合で、「采配的中」という言葉を使うのは厳禁。

勝って良かった。ただ岡崎と本田が点を決めたから凄かった、と安易に評価するのは危ういと思うよ。 (C)SOCCER DIGEST

  ワールドカップでの惨敗に始まり、アジアカップでのベスト8敗退、アギーレの解任と、最近の日本サッカーにはなかなかパッとした景気のいい話が聞こえてこない。だからこそ、日本代表のトップである監督の交代は、区切りをつけて景気を上向きに回復させる、ひとつの良い機会と言えた。
 
 しかもハリルホジッチは初めて指揮する試合で、新鮮味のある選手を何人かスタメンで起用して、「新装開店」のワクワク感をより一層高めてくれた。
 
 でも結局、後半途中から入った岡崎と本田が、結局ゴールを決めた。どこかで見たことのある光景だったよね。
 
 もちろん、まだほとんど一緒に練習していないわけだから、多くを望めないことは分かっていた。しかもチュニジアは、守備の選手を最後まで交代させなかったから、彼らの足が止まり始めた後半途中から入った選手は、ほとんどフリーでボールを持てていた。

 スタメンで出た選手よりも、明らかに自由にプレーできたはずだよ。
 
 だから、先発した永井や川又が期待に応えられなかった一方で、岡崎と本田はしっかりと点を取った――という結果のところだけをクローズアップするのは、ちょっと安易だと思う。
 
 つまり、交代枠が6人だから、後から入った選手のほうが得をする。まさにその典型例に挙げられるような試合だった。
 
 6人も交代できる試合で、「采配的中」という言葉を使うのは厳禁だよ。
 

次ページもう少し辛抱して起用しても良かったんじゃないかな。

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