豊川雄太の「軌道が目に焼き付く」完璧なループ弾が月間ベストゴールに!J2では36歳が魅せた超絶美技が選出

2020年11月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

J3は「往年のベッカムを思わせる…」

「人生の中でも難しい」ゴールを奪い、喜びを爆発させる豊川。写真:田中研治

 Jリーグは11月13日、10月の「月間ベストゴール」を発表し、豊川雄太(J1・セレッソ大阪)、鄭大世(J2・アルビレックス新潟)、江口直生(J3・ブラウブリッツ秋田)が選出された。豊川はJ1では初、2人はキャリア通して初受賞となった。

 豊川のゴールが生まれたのは10月17日の23節・横浜F・マリノス戦。片山瑛一からロングボールを受けると、ペナルティエリア手前からふわりと浮かせた鮮やかなループシュートで、前に出ていたGKの頭上を越し、ネットを揺らした。今季ベルギーのオイペンから加入したストライカーは、これがリーグ戦では移籍後初ゴールとなった。

 選考委員の原博実氏は「トップスピードに乗ったまま、背後からのロングパスをバランスを崩さず見事にコントロール。しかもその瞬間GKの位置も完全に把握。無駄のない完璧なループシュートは、ボールの軌道が今でも目に焼きついている」と褒め称えた。

【動画】「無駄のない完璧なループシュート」豊川の10月度月間ベストゴール!

 鄭大世は10月4日の24節・FC町田ゼルビア戦で、すでに2ゴールを奪って迎えた終了間際の95分に超絶美技を炸裂。福田晃斗の浮き球に反応し、身体を倒しながらボレーで豪快に沈めてみせた。36歳で成し遂げた自身13年ぶりのハットトリックは、J2最年長記録となった。

 同委員の播戸竜二氏も「少し横に膨らみながらのジャンピングボレー!そしてこのゴールでハットトリック!36歳鄭大世、まだまだ爆発します!」と労いを込め、熱いエールを送った。

【動画】「身体を倒しながらの豪快ボレー」鄭大世の10月度月間ベストゴール!

 そして江口の一発は、10月14日の12節・FC岐阜戦で放ったスーパーロングシュートだ。ハーフウェイライン手前でボールを持つと、GKの高いポジショニングを見計らい、そこから右足を一閃。滞空時間の長いボールは、GKが必死に伸ばした手を越え、ゴールに吸い込まれた。今季無敗と圧倒的な戦いを見せるチームを象徴する、レベルの高いシュートだった。

 同委員北條聡氏は「往年のベッカムを思わせる超絶ロングショット。距離にして約60メートル。GKの位置を見てキックの速度、角度、距離を計算。そこに極上の精度が伴った」と世界的名手を引き合いに、手放しで絶賛した。

【動画】「極上の精度が伴った超絶ロングショット」江口の10月度月間ベストゴール!
 
受賞した3選手のコメントは以下の通り。

【J1】
●豊川雄太(C大阪/FW)

「10月度月間ベストゴールに選んでいただきありがとうございます。どのようなゴールでもゴールは一緒という考えですが、人生の中でも難しいゴールだったので、このような賞をいただけたことを嬉しく思います。この賞に恥じないよう、これからもたくさんのゴールを決めていきたいです」

【J2】
●鄭大世(新潟/FW)

「日本にプロリーグがあること、Jリーグが開催されていること、ビッグスワンで試合を開催するにあたって多くの方が関わっていること、点が入りやすい状況をつくってくれたチームメイト、みんなに感謝しています。このベストゴールは、関わっていただいたすべての人たちと分かち合いたいです。この歳でベストゴールに選んでいただけるのは光栄の極みです。これが年間ベストゴールに繋がったらもっといいと思いますし、久しぶりにJリーグアウォーズに呼んでもらいたいです」

【J3】
●江口直生(秋田/MF)

「普段のトレーニングから、『ボールを奪ったらまずゴールを見ろ』という監督の教えを、試合で結果として残せたこと、そしてそのゴールを表彰して頂けたことを大変嬉しく思います。キャンプからチーム全員でひたむきに取り組んできた積み上げが今のチームの結果に繋がっていると思います。土曜日の試合もブラウブリッツ秋田らしく、チーム全員で走り抜きます」

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】「無駄のない完璧なループシュート」豊川の10月度月間ベストゴール!

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