【J1終盤戦のシナリオ|柏】活動休止期を経て陣容整え、12月の連戦へ。ACL出場圏内への滑り込みも可能だ

2020年11月12日 鈴木潤

オルンガはクラブ史上初の快挙達成となるか

【最新試合の布陣/25節・清水エスパルス戦】相手の粘りに遭い、0-0の引き分けに終わった。

 コロナ禍によりリーグ中断や降格無し、交代枠が5人に増えるなど異例のシーズンとなった2020年のJ1リーグも終盤戦に突入した。ここでは各クラブの番記者にここまでの評価と残されたシーズンでの現実的な目標をアンケートした。

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柏レイソル
今季成績(11月12日時点):10位(勝点41/12勝5分9敗)、残り8試合

【当初の目標】タイトル獲得
【今季ここまでの評価】70点/100点

【採点理由】
 クリスティアーノ、中村、瀬川、染谷、M・サヴィオなど主力選手の離脱によりシーズンを通じてベストメンバーが揃わず、常に10名前後の選手が故障者リストに入るという苦しい戦いを強いられた。そのため5人の交代枠を有効活用できたとは言い難く、試合終盤のペースダウンが原因で勝点を落とすケースが非常に多かった。

 ただ、その状況下でもリーグ戦では上位戦線に食らいつき、ルヴァンカップでは決勝へ進出してシーズン前に掲げた目標のタイトル獲得に王手をかけたことは評価に値する。また、開幕からハイパフォーマンスを継続したオルンガと江坂がチームを牽引。さらに若い古賀が守備陣を支え、チームにとって不可欠な存在にまで成長を遂げた。

【注目の一戦】ルヴァンカップ決勝・FC東京戦
開催が延期されたが、勝てば7年ぶりのタイトル。開幕前に掲げた目標を達成できるか。

【終盤戦のベストシナリオ】
 ルヴァンカップ決勝を含め、11月に組まれていたほとんどの試合が延期されたため12月は週2試合ペースで日程を消化しなければならないだろう。それでも11月の活動休止期間中にケガから戦列に復帰する選手がいれば、リーグ終盤戦に向けて陣容が整う。C大阪、名古屋、鹿島との直接対決も控えており、連勝による驚異的な追い上げができればACL出場圏内に滑り込むことも不可能ではない。

 そしてリーグ戦の連勝で勢いを増し、ルヴァンカップ決勝へ弾みをつけることが理想的なシナリオだ。個人では得点ランキングのトップを独走するオルンガが、ケニア代表招集もある中で、どこまで得点数を伸ばせるか。もし得点王に輝けば柏のクラブ史上初の快挙達成となる。

文●鈴木 潤(フリーライター)

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