「1年で成し遂げた奇跡だ…」“韓国の英雄”ユ・サンチョルが病魔克服へ前進! 母国紙が闘病生活の現状を報道

2020年11月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

ステージ4の膵臓癌と診断されるも…

現役時代にはJリーグでも活躍したユ・サンチョルは、病魔との戦いに勝とうとしている。 (C) SOCCER DIGEST

 韓国サッカー界の英雄が奇跡的なカムバックを果たそうとしている。

 現地時間11月9日、韓国紙『朝鮮日報』は、かつて横浜F・マリノスや柏レイソルなどでプレーした元韓国代表MFユ・サンチョル氏が、膵臓癌から急速な回復をしていると報じた。

 現在48歳のユ・サンチョル氏は、日本サッカー界でもお馴染みの名手だ。1999年から2000年と、2003年から2004年の2度在籍した横浜F・マリノスではリーグ優勝に貢献し、韓国代表としても2002年の日韓ワールドカップでベスト4と躍進したチームの中心メンバーとして活躍した。

 2006年に引退後は指導者に転身。昨年5月には仁川ユナイテッドFCの監督に就任したが、同年11月にステージ4の膵臓癌を公表し、辞任していた。
 
 今年2月に病身を押して来日し、横浜F・マリノスとガンバ大阪のJ1開幕戦を観戦した際には、古巣のサポーターたちから「できるよ兄貴!」と横断幕で励まされ、温かいエールを送られたことが話題となった。

 以降も闘病生活を送っていた元韓国代表MFの状態について、「ユ・サンチョルは病魔と闘って勝つ」と綴った『朝鮮日報』は、急速な回復具合を次のようにレポートした。

「奇跡の男だ。ユ・サンチョルはファンと交わした『かならずベンチに帰ってくる』という約束を少しずつ実現させようとしている。膵臓癌の治療に励んできた彼の症状は、最近のMRI検査で『癌の影がほとんど見えない』と診断されるほど著しく好転している。当初は『大変なことになるだろう』と言われたが、闘病生活約1年で成し遂げた奇跡である」

 快方に向かっているとはいえ、いまだ完治していないのも事実だ。記事では「ストレスの多い監督業への復帰はまだ時間が必要」とも綴られている。しかし一方で、「ユ・サンチョルは現場復帰の夢を見続けている。韓国サッカー界のアイコンはかならず帰ってくるだろう」とも伝えられており、再びベンチに座る日はそう遠くはないのかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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