「代表監督のオファーもあった」マルセイユのヴィラス=ボアス監督“が“日本”を語る!「対戦して感心した浦和の選手が…」

2020年10月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

「浦和レッズとの対戦も印象に残っている」

ZOOMを通じて日本メディアと交流したヴィラス・ボアス監督。

 リーグ・アンのマルセイユを率いるアンドレ・ヴィラス・ボアス監督が、10月29日に日本メディア向けの会見をオンラインで開催した。

 じつに2時間にわたってメディアからの質問に応じたポルトガル人指揮官は、冒頭で「2005年に来日して、その文化や社会に遭遇して非常にエキサイティングに感じた」と語り、「大阪で食べたタコヤキの味は今も覚えている。おいしかった」など深い日本愛を滲ませた。

 日本代表の両SBを担う酒井宏樹と長友佑都を擁するマルセイユを率いて2シーズン目。今シーズンはチャンピオンズ・リーグにも参戦し、27日には強豪マンチェスター・シティと対戦し、0-3で敗れたばかりだ。

「リーグ・アンを戦うことと、チャンピオンズ・リーグはやはり数段レベルが異なる。彼らは世界の精鋭であり、準備が必要。優秀なプレーヤー、戦術が必要とされる。次のポルト戦に勝たなければ敗退が決まってしまうので、全力で戦いたい」

 そして、酒井については「パーフェクト。一緒に仕事ができてとてもうれしい。最近は攻撃のオプションも増えている」と称え、今夏に加入した長友については「長い間プレーしていなかったことで苦労したプレシーズンだったと思う。ファニーな性格だがトレーニングは真面目。今後、出番が増えてくるだろう」と語った。

 また、これまでにポルトガル、イングランド、ロシア、中国といった国で指揮を執ってきたヴィラス・ボアス監督。日本代表の監督に興味があるか、という質問には、「今の(森保一)監督と日本サッカー協会(JFA)をリスペクトしている。私はマルセイユと契約があるので、ここで頑張っていきたい」としながらも、過去にオファーがあったことを明かした。

「ロシア・ワールドカップ前に、日本代表の監督が解任された際に、JFAから連絡があった。かなり前のことで、タイミングやいろいろなことが噛み合わなかったが、そういった話があったことを光栄に思っている。いずれ、万が一、そうした話がふたたびあるとしたら、光栄に思うことに変わりはない」
 
 そして、Jリーグのクラブに関しては「上海上港時代に対戦した浦和のプレーヤーは非常に素晴らしいと思った」とも述べた。

「槙野(智章)、興梠(慎三)らがいて、柏木(陽介)らのプレーに非常に感心したことを覚えている。今はコンサドーレ札幌の指揮官をしている(ミハイル・)ペトロビッチ監督と連絡先も交換した」 

 また、今までには2つのクラブから関心寄せられたことも明かしたが、「具体的なオファーには発展しなかった」としている。

 質問に答える中でも、南野拓実、中島翔哉、久保建英らヨーロッパで活躍する日本人プレーヤーの名前をいくつも挙げ、日本への深い関心を改めて示したヴィラス・ボアス監督。いずれ日本のクラブを指揮するならば、「タイトル争いができるクラブ。そして選手、インフラが整っているかなども重視したい」という野望ものぞかせた。

 かつてジョゼ・モウリーニョの下でポルト、チェルシー、インテルでアシスタントコーチを務め、絶大な信頼を寄せられた43歳の智将が日本サッカーに携わる日も、そう遠くないかもしれない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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