“絶好調”のミランは冨安健洋の獲得失敗を引きずらない? OBが指摘「トミヤスはイタリアでうまくやっているが…」

2020年10月24日 サッカーダイジェストWeb編集部

うなぎ上りのミランへの評価

イブラヒモビッチと激しいマッチアップを演じた冨安は、今夏にミラン行きが騒がれ、周囲の期待を高ぶらせたが、最終的には実現しなかった。 (C) Alberto LINGRIA

 現地時間10月22日、ミランはヨーロッパリーグのグループステージ第1節でセルティックに敵地で3-1と勝利した。

 昨シーズン途中のロックダウンによる中断明け以降、ステーファノ・ピオーリ監督の率いるチームは、好調を維持。今シーズンも公式戦で8戦負けなしとロケットスタートを切っている。

 今年1月にズラタン・イブラヒモビッチらが加入したのをきっかけに復調したミラン。セリエAでも今シーズンは開幕からリーグ唯一となる無傷の4連勝を飾っている。これはファビオ・カペッロが指揮を執っていた1995-96シーズン以来の戦績だという。

 さらに4試合で1失点はリーグトップタイの数字だ。こうした守備陣をはじめとするチーム全体が好調とあり、ミランの株はうなぎのぼりだ。それゆえに現在のスカッドに対する評価も高い。裏を返せば、夏の補強候補は不要だったとの見方も出てくる。

 今夏のマーケットでミランがボローニャの冨安健洋を狙ったのは周知のとおりだ。1年目のイタリアで右SBとして地位を確立し、ボローニャで本職のCBに戻っていた日本代表は、守備強化が必須とされたミランにとってうってつけの選手だった。
 

 だが、最終的に移籍金でクラブ間で合意に至らず。ミランでは本田圭佑以来となる日本人選手の誕生が今夏には実現しなかった。

 このネゴシエーションについてボローニャとミランの双方でプレーした経験を持つジュゼッペ・カルドーネは、ミランが冨安を獲得できなかったことを引きずらなかったのは正しいとの見解を示した。

 カルドーネは、イタリア専門メディア『TUTTOmercatoWEB』で、「トミヤスがイタリアでうまくやれることを示しているのは確かだ。彼はうまくやっている」と話し、こう続けている。

「だが、実現しなかったことでなく、いる者でベストを尽くすことを考えたミランは正しいとも思う。それを巧みに結果で実現している。シモン・ケアのような選手が来て、堅実さをもたらしている」

 とはいえ、ミランが今後調子を崩した場合、あるいはこのまま好調を続け、目標が上方修正された場合、1月のマーケットで再び冨安に関心を示す可能性も除外はできない。それだけに冨安自身のパフォーマンス、そしてミランの今後が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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