「勝利に貢献できなかった」10番・南野拓実が攻守の両局面で必要だと感じたこと

2020年10月10日 サッカーダイジェスト編集部

「少し強引な形でもゴールに向かっていくプレーが必要」

果敢にシュートを狙いにいった南野だが、惜しくもゴールならず。出場試合連続得点記録も「5」でストップした。写真:龍フェルケル

 約10か月ぶりの代表戦。森保ジャパンはカメルーンと対戦し、0-0のスコアレスドローに終わった。

「10番」を背負い、トップ下で先発した南野拓実は「久しぶりの代表戦で、勝利で終えたかった。0-0という結果には満足していません」と試合を振り返る。

 このカメルーン戦では、日本代表における"出場試合連続得点"の記録更新がかかっていた。南野は5戦連発中で、もし得点すれば、木村和司氏が持つ歴代最長の6戦連発に並ぶことに。もっとも、南野自身「それは知らなかった」が、記録自体にこだわりはなく、「チームの勝利に貢献できなかったのが悔しい」と唇をかむ。

 攻撃のキーマンとして、なによりもまずは決定的な仕事に絡もうとした。

「トップ下に入ったので、間でボールを受けて、少し強引にでもターンして前を向いて、チームの攻撃を活性化するっていうのは意識してプレーしていました。

 前半とか特にビルドアップから、きれいに自分たちの形でゴールに向かうよりは、ボールを奪ったあとに、少し強引な形でもゴールに向かっていくプレーが必要になるのかなと思っていました」

 半年以上のブランクがあった代表戦では、チームメイトとの連動したアタックはどうしても限られていた。そうした状況で、いかに独力で相手ゴールに近づけるか。こじ開けられるか。その点では、思うようなパフォーマンスを示せなかった。

「今日みたいに、チームとして形のある攻撃が少ないなかでは、個の力で打開して、ゴールに向かっていくプレーが必要になります」

 個々の能力が高いアタッカーが揃うリバプールという欧州トップクラスのチームに身を置くだけに、余計にそう感じるようだ。

「そういう部分で点を獲っていく選手たちと、普段は一緒にプレーしているので。自分もその部分が必要だと思っていますし、伸ばしていかないといけない」
 
 守備面でも課題が見えた。ビルドアップ時は「3枚で回してくる相手に対して」、4-4-2システムで戦った前半は、プレスが思うようにハマらなかった。

「たとえば、(CFの)サコ君(大迫勇也)が前に出て、自分が引いて、(堂安)律と(原口)元気君(いずれもサイドハーフ)がプレッシャーに行くのもいいんじゃないか、みたいな。

 どれだけ素早く、システムを変えながら守備ができるかというのは、今後に向けたひとつの課題。後半はシステムが(3-4-2-1に)変わったので、前半よりは上手く対応できたかなと思います」

 プレスがハマらなければ、「ちょっと引いて、相手を誘い出して奪うとか。チームの中でそういう案を出していければいい」とも考える。

 不完全燃焼に終わったカメルーン戦を経て、4日後のコートジボワール戦では、ポジティブな成果を得られるような戦いを見せられるか。南野は「幸いにも次また試合があるので、そこに向けてしっかりと良い準備していきたい」と気合いを入れ直した。

構成●サッカーダイジェスト編集部

【代表PHOTO】日本0-0カメルーン|南野・久保ら決定機を迎えるも…海外組のみで挑んだ約1年ぶりの日本代表戦はスコアレスドロー!
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事