「監督だったのは、私だ!」“クロップの頭脳”と呼ばれた男が最強リバプールに意見!「全てを仕切っていた…」

2020年10月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

17年もクロップとコンビを組んできたが…

クロップ(右)と17年も二人三脚を続けてきたブバッチ(左)が、かつての同志に意見した。 (C) Getty Images

 当代屈指のモチベーターであるユルゲン・クロップを招聘して5年。リバプールは、悲願であった30年ぶりのトップリーグ制覇を叶えるなど、かつての黄金期を彷彿とさせる強さを取り戻しつつある。

 ライバルを圧倒する総合力を持ち、攻守に洗練されたチームへと昇華したクロップのリバプール。だが、その強さに"意見"する男がいる。マインツ時代からクロップのアシスタントコーチを務めていたジェリコ・ブバッチだ。

 ブバッチの知識の豊富さは自他共に認めるものがある。2001年から約17年にわたって連れ添ったクロップも自らの「ブレイン(頭脳)」と語り、類まれな戦術眼を高評していた。

 しかし、2018年にプランの食い違いから仲違いをしたことをキッカケにクロップとの関係が破綻。ブバッチは"盟友"の元を離れた。

 現在、ロシアの強豪ディナモ・モスクワでスポーツディレクターを務めるブバッチは、ロシア人のノーベル・アルスタミアン記者のYouTubeチャンネルのインタビューで、「クラブ、ファン、そして選手たちを思うとリバプールのプレミアリーグ制覇は嬉しかったが、ユルゲンは祝福をしなかった」と赤裸々に語った。

「17年の間、監督の仕事をしていたのは、ユルゲンではない。私だ。公の場で話をしたり、インタビューに答えることはなかったが、それ以外のことは、私が全てを仕切っていたし、チームが成功するためにできる限り多くのことを"私の"チームに影響を与えようとしたんだ。表舞台の注目を集める必要はなかったからね」
 

 クロップと別れた理由について、「個人的な問題だし、それを明かすつもりはない」としたブバッチは、「今は監督になろうとは思わない」と続けている。

「もちろんバルセロナからオファーが届けば、私は考え方を改めるかもしれないが、そういう特別なことがない限りは、今の仕事に尽くすつもりだ。多くの人々は、私のわがままで、より良いチャンスをもらうためにここにいると考えているだろうが、そうじゃない。

 リバプールを離れてから、どれだけのオファーを断ってきたことか。それを知っていたら、とてもじゃないが、私がわがままだなんて言えないはずだ。オファーを貰ったチームを言うつもりはないけどね」

 はたして、かつての盟友の言葉を、レッズの熱血漢はどう捉えるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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