森保J発足2年で変わりつつある勢力図… いま日本代表で不可欠な人材、試したい人材は?

2020年09月30日 加部 究

10月1日に欧州遠征の日本代表メンバーが発表!主軸となるべき選手は誰?

10月の欧州遠征では誰が輝きを放つのか注目だ。写真:サッカーダイジェスト

 日本代表の欧州遠征メンバーが10月1日に発表される。森保一監督は今回、海外組のみのメンバー構成となることを明言しているが、果たして現状のチームで軸となるべき選手は誰なのか、また新戦力として台頭しそうな人材は? 文●加部究(スポーツライター)

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【画像】最後に欧州組を招集したW杯アジア2次予選キルギス戦メンバー

 西野朗監督体制で臨んだロシア・ワールドカップは、ひとつの時代の集大成を意味するメンバー構成で戦った。当然スタッフの一員として参加した現森保一監督もそれを考慮し、就任初戦から将来を見据えて代謝を意識した。特に日本のストロング・ポイントとなる攻撃的MF(2列目)の3枚は、中島翔也、南野拓実、堂安律の抜擢でスタメン総入れ替えになった。また当時は冒険的な人選に映った冨安健洋も大ブレイクを果たし、非常に幸先の良い滑り出しとなった。

 だがそれから2年間で状況は少しずつ変わっている。冨安がユーティリティー性も増し、不可欠な存在として価値を高めているのに対し、2列目の序列は入れ替わったと見るべきだ。3人とも森保監督の就任当時に比べれば、それぞれポルト、リバプール、PSV(現在はビーレフェルト)とステップアップを果たした。しかし欧州最高級のチームに移籍した南野が結果を出し始めたのに対し、中島と堂安は苦戦を強いられている。逆に欧州レベルでの注目株として久保建英が急速に評価を高めており、さすがにかつては招集をしても起用を見送った森保監督も、使わざるを得ない存在になった。

 つまり現状で日本代表に不可欠なのは、冨安、南野、久保、それにマルセイユで円熟期を迎えている酒井宏樹の4人だろう。一方でコロナ禍による中断前までは、大迫勇也、柴崎岳、吉田麻也、長友佑都、川島永嗣もスタメンの常連として定着してきたわけだが、むしろこれらのポジションについては見直しを図らなければならない時期が来ている。
 

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