ローマが開幕戦でまさかの失態!選手の登録ミスで0-3の没収試合に「電話で問題がないと確認した」

2020年09月23日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「言った、言わない」の水掛け論となる恐れも

2年目のフォンセカ監督(右)が指揮を執るローマ。最悪のスタートとなってしまった。(C)Getty Images

 この夏、ローマを買収したばかりの新オーナーにとっては、ほろ苦いシーズンスタートだ。

 ローマは9月19日のセリエA開幕戦で、ヴェローナと敵地で0-0と引き分けた。難敵相手とはいえ、上位を目指すローマにとって、スコアレスドローは大満足と言える結果ではない。

 だが、さらにショッキングなことに、ローマはこの勝点1も失うことになった。9月22日、ヴェローナ戦で選手起用違反があったとし、没収試合で0-3の敗北となることがリーグから発表されたのだ。

『Gazzetta dello Sport』紙などイタリア・メディアの報道によると、問題となったのは、先発出場して終了間際までプレーしたアマドゥ・ディアワラだ。7月に23歳になったにもかかわらず、ディアワラが「23歳未満」のカテゴリーに登録されていたという。

 登録リスト外の選手の起用に関しては、2016年8月にサッスオーロもペスカーラ戦で0-3の没収試合とされている。リーグは今回も同様の処分を下したかたちだ。リーグは事前に登録の問題がローマ側に通知されていたとも明かしている。

 ただ、報道によると、ローマはその後、「電話で問題がないと確認した」と主張しているようだ。だが、リーグ側はその事実がないという主張の様子。「言った、言わない」の水掛け論となる恐れもある。
 
 いずれにしても、ローマは異議を申し立てた。登録リストには空きがあり、ディアワラがアンダーカテゴリーで登録されていたことが、ローマにとって何の利点にもなっていないことを主張するとみられている。ミスを認めたうえで、悪意がなく、有利に働いたこともなかったと説明するもようだ。

 今回の件では、クラブの総務部長が責任を取って辞任の意向を表わしたと言われる。また、ラツィオファンで知られるインフルエンサーの「Faina」から、非があると揶揄された幹部のモルガン・デ・サンクティスは、名誉毀損だとして法的措置を取る考えを明かした。

 ローマには"上訴"に向けて1週間の時間がある。だが、主張が却下された場合も、イタリア・サッカー連盟の上位組織であるイタリアオリンピック委員会に訴え出るかもしれない。その場合、最終結論が出るまでにさらに時間を要する見込みだ。

 だが、いずれにしても、今回の失態がクラブのイメージ低下につながることは避けられない。新オーナーは落胆しているだろう。27日のホームでの次節で、王者ユべントスを倒すことができれば、溜飲が下がるかもしれないが。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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