【G大阪】ポゼッション率56.9%で無得点。遠藤保仁が見出す攻撃の改善策は「繰り返しによって…」

2020年09月10日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

ペナルティエリア内のシュート数は柏の15本に対してG大阪が8本

G大阪の遠藤が、柏戦の攻撃について振り返った。写真:滝川敏之

「たぶんボール支配率も上回っていたと思いますけど、決定機の数で言うとレイソルのほうが多かったと思います。決定機ということはボックス内に入っていく回数が多いということだと思うので、今日の試合に関してはウチはGKとの1対1とか、そういう場面はなかなかなかった気がする。やっぱりボックス内にいろんな攻撃の形を作って入っていくことがずっと今年の課題だと思う。今日もそれが出たのかなと思います」

 77分に途中出場した遠藤保仁が振り返るとおり、柏レイソル戦のガンバ大阪は、ボールを保持しても目立ったチャンスを作れていなかった。実際、0-3で完敗した試合のスタッツは、データサイト『Opta』によると、ポゼッション率が56.9%だった反面、ペナルティエリア内のシュート数は柏の15本に対してG大阪が8本。約半分という事実が示すように、相手のゴール前でのチャンスはG大阪のほうが少なかった。
 攻撃の停滞感をどう改善するのか、遠藤は次のように策を見出していた。
 
「ミスをしてもどんどん繰り返すのが重要。その繰り返しによって、動きもスムーズになりますし、考え方も変わってくると思う。それはボックス内に近くなれば近くなるほど、相手DFからしたらファウルもしたくなくなる。相手からしたら後手に回る形になる。そういう形、あとはポジショニング、そこをしっかり一人ひとりが考えながらやっていく必要はあると思います」

 柏戦は安パイなボール回しに終始していて、ダイナミックな仕掛けは少なかった。ゆっくりパスをつなげば、柏が自陣に強固な守備ブロックを築く。そして、なおさら攻撃の糸口を見つけづらくなる悪循環に陥っていた。確かに遠藤の言うとおり、そこで「ミスをしてもどんどん繰り返す」チャレンジをしていれば、次第に相手の守備に綻びが生まれていたかもしれない。

 夏に失速したG大阪は、8月以降のリーグ戦で2勝1分4敗と調子を落とし、現在8位。消化試合が少ないとはいえ、上位戦線に踏みとどまるには、もう停滞は許されない。次戦は9月13日の湘南戦。ガンバの復調に期待したい。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事