【大分】「監督にニアで…」切り札投入の伊佐耕平が狙い通りの形で同点弾!それでも次戦へ向け猛省

2020年09月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

執念で奪ったゴールのようにも見えるが…

途中出場で同点ゴールを奪った伊佐。写真:徳原隆元

[J1リーグ第15節]大分2-2湘南/昭和電ド
 
 途中出場の伊佐耕平の執念のバックヘッドが土壇場で試合を振り出しに戻した。

 ホームの大分トリニータは前半立ち上がりに湘南ベルマーレに2点を先行され、非常に苦しい試合運びとなった。必死に反撃を試みるも精神的優位に立つ相手の守備に1点が遠い。そんな焦れるような展開は試合終盤まで続く。

 それでも78分、攻勢に出るなかで島川俊郎がようやく反撃の狼煙を上げるゴール。これで雰囲気は一変。目に見えて動きが良くなった大分は、それまで以上に分厚い攻撃を展開する。そして88分。6試合ぶりに先発から外れ、この試合は73分からピッチへ入っていた伊佐の値千金の同点弾が生まれる。

 決して簡単なゴールではない、むしろとびきり難しいゴールだった。左サイドから田中達也のクロスに伊佐はニアで反応し、頭で薄く当て斜め後ろへそらす。ボールはGKの手から逃げるようにして右サイドネットへ流し込まれた。
 
 一見執念で奪ったゴールのようにも思えるが、試合後に伊佐は「ずっとサイドからボールが入っていたので、監督にニアで触われと言われていた」と話し、狙い通りだったことを明かした。さらには続けて「ちょっと入り気味でニアに入ったら、いいボールが来た」とも語り、アシストをした田中達のことも称賛。まさにチーム一丸で奪ったゴールだ。

 しかし手放しで喜べるゴールではない。「立ち上がりが勿体なかった」とも言うように、序盤の2失点が最後まで大きく響き、結局同点止まりで勝ち越しとはならなかった。

 ただ当然、下を向いている暇は一切ない。次の試合はまたすぐにやって来る。インタビューのラストに次戦への抱負を聞かれ、「勝ちたいと思います」と短く、そして力強く宣言した伊佐。終盤に見せた怒涛の勢いはしっかりと生かし、次こそは6試合ぶりの勝点3を奪い下位を抜け出せるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】土壇場で飛び出した伊佐の渾身のバックヘッド弾はこちら!

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