FC東京が横浜FCに逆転勝利。決勝弾を決めたのは東京五輪世代のFW

2020年09月09日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

大ピンチを凌いだ直後に…

高萩(写真左)は同点ゴールをアシスト。写真:田中研治

[J1リーグ15節]FC東京2-1横浜FC/9月9日/味の素スタジアム

 長谷川監督の下、ローテーション制を採用している今季のFC東京は、ホームの横浜FC戦でルーキーのCB木村をスタメンに抜擢(J1初出場)。主軸の森重に加え、絶好調の安部もベンチ外としたホームチームは、エースのD・オリヴェイラも外すメンバー構成で試合に臨んだ。

 つなごうとする横浜FCに対し、ハイプレスで対応。アグレッシブなサッカーを展開したFC東京は相手をじわり、じわりと追い込み、主導権を握ろうとした。しかし、17分、ゴール前にふわりと浮いたボールを皆川に右足で蹴り込まれ、先制を許してしまった。

 早めの時間帯に追いつきたいFC東京はなかなかリズムが掴めない展開でも、強引にゴールをこじあける。30分、高萩のスルーパスに反応した田川が迷わず右足でシュート。このボールがGK南に当たりながらもゴールに吸い込まれた。

 同点にしたものの、試合はむしろ横浜FCペース。38分に打たれた松尾のシュートはGK林が阻止したが、FC東京からしてみれば良い流れと言える展開ではなかった。
 
 FC東京は後半の頭から永井に代えてアダイウトンを投入。そのアダイウトンとレアンドロが2トップを組むような形でゴールを狙いにいった。そして62分にはセットプレーからチャンスを掴むが、エリア内で渡辺がシュートをふかして逆転できなかった。

 それでも続く63分にレアンドロもエリア内でシュートを放つなど、FC東京は徐々にペースを掴む。迎えた71分にはFWの田川、MFの三田、DFの中村帆を下げ、いずれも攻撃的な原、内田、中村拓をピッチに送り込んだ。

 81分には決定的かと思われたレアンドロのヘディングシュートが外れるなど、この日はツキがないように映ったFC東京がようやく2-1と勝ち越したのは、大ピンチを凌いだ直後の85分だった。ゴール前に放り込まれたボールを、途中出場の原が冷静にトラップして、そのままシュート。これが相手GKの頭上を抜いてゴールに突き刺さったのである。

 東京五輪世代のFWの一撃によって勝点3を掴んだFC東京が3位をキープした。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
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