「川崎のことは見ないようにしている」生え抜きMF土居聖真からにじみ出る“常勝鹿島”のメンタリティ

2020年09月08日 サッカーダイジェストWeb編集部

『あの試合があったから優勝争いできている』という試合を増やしたい

2戦連発の3ゴールと調子を上げてきた土居。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 昨季は終盤まで4冠の可能性を残しながらも無冠に終わった鹿島。ザーゴ新体制で臨んだ今シーズンはスタートで躓き、15試合を終えて勝点21で9位。首位の川崎フロンターレとは同17の差がある。

 9月7日の練習後にオンライン上で取材に応じた土居聖真は「正直なところ、川崎のことは見ないようにしている」と語りつつ、現状の目標について次のように明かした。

「1つ上、2つ上の勝点の近いところのチームに照準をおいて、ひとつずつ勝っていくしかない。コロナの影響で試合数も違うので、そこで変化もあると思う。上に行くには1試合1試合を戦って、差を詰めていくしかない」

 J1リーグ、ルヴァンカップ、天皇杯、ACLと鹿島ですべてのタイトルを手にした男は現在、2戦連発中で計3ゴールを挙げている。8月29日の13節・柏レイソル戦では1点ビハインドから土居の2ゴールで逆転勝利を収めた。

「後で振り返った時に『あの試合があったから優勝争いできている』という試合を増やさないといけない。負け試合を勝ちに持っていくような、こないだのレイソル戦のような試合を。運の部分もあるとは思うけど、振り返った時にあの試合があったからと思える試合をやっていくしかない」
 
 ガンバ大阪戦の引き分けからFC東京戦、柏戦と2戦連続の逆転勝利。そして前節の名古屋戦では、戦前にザーゴ監督が語っていたように、「勝っていることで、練習を見ても選手の自信がまったく違う。状況は好転してきています。今度の試合(名古屋戦)で、次のステップに進められれば」と思い描いた通りの展開で、3ゴールを挙げての逃げ切り勝ち。チームは着実に歩みを進めている。

「上位のチームとの対戦が続いているけど、そこに食らいついていけているのは自信になっています。ここから這い上がっていかないといけない」
「今季は下位からスタートして、今は中位。気が付いたときにこんなに差が詰まっていたんだと思えるように、目の前の一戦一戦を戦っていくだけです」

 次節はホームでベガルタ仙台を迎え撃つ。連勝を4に伸ばし、上位との差をまた一歩縮めることができるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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