「道を分けなければならない」新指揮官ピルロがイグアインの放出を明言!目指すサッカーについては…

2020年08月26日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

ディバラとC・ロナウドの共存についても言及

ユーベの新指揮官となったピエロ(左)がイグアイン(右)の放出を明言した。(C) Getty Images

 ユベントスのアンドレア・ピルロ監督が8月25日、初の会見に臨んだ。イタリア紙『Gazzetta dello Sport』が報じたところによると、指導者経験ゼロでいきなり古巣のビッグクラブを率いることになった新米監督は「直近で欠けていた熱意を少し取り戻したい」と意気込みを見せている。

 会見でまず語ったのは志向するサッカーだ。「私が望むのは、積極的でプレーを大きく支配するサッカーだ。昨日、選手たちには2つだけ言った。1つは、我々はいつもボールを持たなければいけないということ。そしてもう1つは、失ったときはすぐに取り返さなければならないということ。精神面で重要なコンセプトだ」と話し、ポゼッションとハイプレスを重視することを明かした。

 続けて、現役時代には司令塔としてタクトを振るったピルロが監督に就任したことで、メディアからは「ピルロサッカーでピルロの役割を果たすのはだれか?」と、新たな司令塔の人選に注目されていることについては「私の特徴を持つ選手はいない」としたうえで、こう説明した。

「チームには多くのカンピオーネがいる。それぞれの特性を生かさなければならない。戦術モデルは固定しないよ。4バックも3バックもやれる」

 また、経験不足が指摘されていることに対しては、「この選択をしたのは、正しいタイミングで正しい場所にいると確信しているからだ。自分の可能性に強い確信を持っている」と返答。「目標は勝つことだ。簡単ではないが、我々はそのためにいる。アントニオ・コンテ時代のユベントスみたいな意欲と結束にたどり着きたいね。そういうスピリットでなければいけない。仕事と犠牲を払うDNAを再びもたらしたいんだ」と意気込んだ。
 
 さらに、放出の噂があるパウロ・ディバラについて、「市場には出ていない。計画の一部で、私にとって重要な選手」と強調。また、クリスチアーノ・ロナウドとの共存に関しては「質の高い選手は一緒にやれる」と話し、「双方が犠牲を払い、献身的である限りは、ね。クオリティーのある選手が多いほど、勝利の可能性は高くなる。だが、双方が自己犠牲を払わなければならない」と続けた。

 ロナウドとディバラの共演に期待するピルロだが、前線のもう1人のビッグネーム、ゴンサロ・イグアインについては構想外と明言した。契約が残り1年のイグアインについて、指揮官は「本人と話した」と明かし、以下のようにコメントしている。

「彼のことはとても称賛している。ここで重要なサイクルを築いてくれた。だが、我々は、ここで道を分けなければいけないと決めたんだ」

 その考えが少しずつ明らかになってきたユベントスの青年監督は、イタリアの絶対王者をさらなる高みへと引き上げることができるだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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