【千葉】夏場の“5連戦”で貫いた「2チーム体制」――露呈した問題点とJ1昇格に向けた収穫

2020年08月25日 赤沼圭子

5連戦では3連勝後に2連敗

長崎戦敗戦に「距離感が悪くてリズムが出なかった」と語った小島秀仁。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[J2リーグ14節]千葉1-2徳島/8月23日(日)/フクダ電子アリーナ

 第10節から週末と平日のゲームが続く今季初の"5連戦"で、まず3連勝を飾り、波に乗ったかに見えたジェフユナイテッド千葉。だが、首位のV・ファーレン長崎、3位の徳島ヴォルティスと対戦した最後の2試合は、攻守に課題を突き付けられる連敗となった。

 この連戦を千葉は『2チーム体制』のターンオーバーで戦い、第10節・町田戦は2-0、第11節・松本戦は3-0、第12節・磐田戦は2-1と今季初の3連勝を達成した。

 開幕戦後に新型コロナウイルスの影響でリーグが中断し、全体トレーニングができない時期も長かったことから、鍛え上げたフィジカル、攻守のチーム戦術の浸透と体現は、後退した感があった。しかし、試合を重ねていくうちにプレーの感覚やスタミナは戻り、選手個々も組織もレベルアップ。3連勝はそれを証明するものだった。
 
 しかしその矢先、第13節では千葉の守り方を分析した長崎のパスワークによって、攻守の距離感を狂わされ前半のうちに2失点。後半は自陣でブロックを築くよりも、より前で長崎にプレスをかけに行ってリズムを取り戻したが、0-2で敗れた。スタメン出場のボランチ小島秀仁は試合後、前半のうちに守り方を変える判断ができなかったこと、悪かった距離感の修正をできなかったことを悔やんだ。

「自分たちでリズムを崩したというか、簡単なミスから相手のリズムになり、そこで引いちゃった部分がある。それでペースを持っていかれたという感じがします。自分たちのミスというか、立ち位置が悪かったので、うまくカウンター攻撃につなげられない部分がありました。

(直近3試合で)勝っていた時は本当に距離感が良くて、引いて守っている時でも前に行けていました。今日は本当に距離感が悪くてリズムが出なかった。長崎の立ち位置がうまかったし、それをうまく自分たちが消せなかった。向こうのほうが上だったのかなと思います」(小島)
 

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