「ドリブルしていいのは彼だけだ」智将ファン・ハールがそう指示した名手をルーニーが明かす!「強盗がなければ…」

2020年08月25日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「ユナイテッドでビッグスターになれたはず」

ルーニー(左)が恩師ファン・ハール(右)の言葉を引き合いにディ・マリアについて語った。(C) Getty Images

 6年ぶり2回目の欧州制覇には届かなかった。8月23日、チャンピオンズ・リーグ(CL)決勝でパリ・サンジェルマンはバイエルンに0-1で敗北。アンヘル・ディ・マリアは、レアル・マドリー時代の2014年以来となるビッグイヤーを手にすることができなかった。

 アルゼンチン『TyC Sport』が報じたところによると、ディ・マリアの妻はSNSで娘たちの動画メッセージを投稿。幼い姉妹は「パパ、わたしたちの誇りよ。2位だってすごいこと。愛しているわ。戻ってきたら、優勝したときよりたくさんのキスとハグをするね」と父親を慰めた。

 家族の愛情は、傷ついたディ・マリアの心も少し癒してくれるだろう。妻や娘たちは、彼にとって重要な存在だからだ。マンチェスター・ユナイテッド時代の同僚、ウェイン・ルーニーの言葉からもそれがうかがえる。

 ディ・マリアは2014年にマドリーを離れ、当時のイングランド最高額でユナイテッドに加わった。英『talkSPORT』によると、ルーニーは『The Sunday Times』で「素晴らしい選手だ」と称賛している。

「ユナイテッドに来たときに、ルイス・ファン・ハールがチームに『ボールを持ってドリブルしていいのは彼だけだ』と言ったのを覚えている。ピッチで辛抱強く仕事し、見事なビジョンなどをもたらした」
 
 だが、ディ・マリアはわずか1年でユナイテッドを退団し、パリSGに移籍した。ルーニーは、2015年2月にディ・マリア家が強盗に狙われた事件が、チームメートの心理に小さくない影響を与えたとの見解を示している。

 ルーニーは「ユナイテッドでビッグスターになれたはずだ。でも当時はちょっと移行期で、彼が落ち着くのは難しかった」と続けた。

「彼には小さな子どもがいて、近くに住んでいたんだけど、強盗に狙われたことがあった。彼と家族が本当にショックを受けていたのを覚えている。それから、彼にとって厳しくなったんだ。おそらく、移籍するほうが彼にとって良かったんだよ」

 パリですでに5年を過ごしたディ・マリアが、マンチェスターに残っていたら、ユナイテッドの近年は違うものになっていたのだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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