「僕が去ることも考える」バルサの歴史的大敗にピケは“改革”を求める「本当にどん底だ…」

2020年08月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

言葉を詰まらせながら漏らした主張

屈辱的な敗北を喫したバイエルン戦後、ピケはチームのサイクルが上手くいっていないことを主張した。 (C) Getty Images

 スペインの名門が歴史的な敗北を喫した。

 現地時間8月14日に行なわれたチャンピオンズ・リーグの準々決勝で、バルセロナはバイエルンに2-8の大敗を喫した。

 立ち上がりからバイエルンの怒涛の猛攻を受けたバルサは前半だけで4点を献上。57分にはルイス・スアレスが意地の一発を見舞うが、その後に4点を叩き込まれ、為す術なく敗れ去った。

 8失点を喫するのはクラブ史上初、さらに公式戦での6失点以上も1951年のエスパニョール戦以来の惨事だ。それだけにバルサには重苦しい空気が漂うのも無理はない。試合後、ディフェンスリーダーのジェラール・ピケは、スペイン・メディア『Movistar+』のフラッシュインタビューで、次のように漏らした。

「かなり厳しいよ。本当に酷い試合だった。不名誉だし、こんな試合はしちゃいけなかった。これが糧になることを望むよ。そうだね……。全員が考え直す必要がある」

 時折、言葉を詰まらせながらも、「クラブには変化が必要だ」と訴えたピケは、悲痛な表情で話し続けた。

「選手や監督のことを言っているわけじゃないし、誰かを槍玉にあげるつもりもない。ただ、クラブは構造的に多くの変化が必要だ。この状況で絶対的な存在の人間なんていない。もしも、このクラブの雰囲気や血の入れ替えが必要だと言われるのであれば……僕は自分から去ることも考えるよ。本当に僕らはどん底まで来てしまっている」
 
 自身の去就も含めつつ、改革の必要性を口にした元スペイン代表は、最後をこう締めている。

「サイクルの終焉というかね……。今の僕らにどんなタイトルをつけたらいいかは分からないけど、とにかく来るところまで来てしまった。だから、全ての側面から変えなきゃいけない。選手たちだけの問題じゃないけど、僕らは間違いなく岐路にいる。正しい道を歩めてないし、ピッチ上で結果も残せてない。

 ここ数年は監督も定まらないし、ヨーロッパの舞台では争えていない時期が続いている。リーグ戦では悪くない成績を収めているけど、それも十分に満足のいくものではない。バルサは常に勝ち続けて、タイトルを争わなくちゃいけないんだ。とにかくこれが現実で、今日起こったことはFCバルセロナが受け入れなければならない結果だ」

 終始、「来るところまで来てしまった」と繰り返して、チームが窮地にあることを主張したピケ。このベテランCBの切実な訴えは、チーム全体に波及するのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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