「僕とイ・ガンインは戦犯に…」マンC移籍の超逸材MFがバレンシア時代の苦境を激白「汚すためにいる従業員もいた」

2020年08月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

「僕の代理人や家族に危害を加えようとしていた」

イ・ガンイン(右)とともにチーム内でサポートを得られなかったというフェラン(左)が古巣バレンシアへの想いを吐露した。 (C) Getty Images

 現地時間8月4日、マンチェスター・シティはバレンシアからスペインU-21代表MFのフェラン・トーレスを獲得したことを発表した。

 2017年にバレンシアでトップデビューを飾ったフェランは、19-20シーズンに公式戦44試合で6ゴール・8アシストを記録するなど台頭。今夏にはパリSG、リバプール、ユベントス、バイエルンなどが争奪戦を繰り広げ、英公共放送『BBC』によれば、2300万ユーロ(約28億7500万円)で、マンチェスター・Cが手中に収めた。

 ジョゼップ・グアルディオラ監督が惚れ込み、獲得をクラブに申し出たとも報じられている弱冠20歳のヤングスターは、プロキャリアの礎を築いたバレンシアに、小さくない恨みがあるようだ。

 退団に際して、スペイン紙『Marca』のインタビューに応じ、「クラブを去ることになって悲しかった。バレンシアは僕にすべてを与えてくれたし、7歳の頃から育ててくれた」と感謝を口にしつつ、周囲から受けた厳しい扱いを暴露した。

「とても感謝しているし、常にこれからもサポートするつもりだ。ただ、問題は、クラブ内部や一部のジャーナリストに、僕の評判を傷つけようと決意している人々がいることだった。僕はバレンシアのファンだから、悪口は言いたくないけど、クラブが僕をトップチームに上げると決めたあと、プレッシャーと批判に晒された。それは僕だけではなかったが、彼らは僕の代理人や家族に危害を加えようとしていたんだ」
 
 さらに「愛と敬意を持って接してくれた記者もいたが、僕のイメージを汚すために働いているクラブの従業員もいた」と続けたフェランは、「スペインのチームに僕を放出しようとしたこともあった」とし、ピーター・リム会長をはじめとするクラブ上層部への不信感から退団を考え始めたことを告白した。

「レバンテ(バレンシアのライバル)、そして2部のチームを含む12のクラブから電話があった。そこで退団を真剣に考え始めた。もちろん契約更新は検討していて、クラブに条件を提示していた。

 一つはピーター・リム会長に僕がこのクラブで重要な存在だと理解してもらうこと。もう一つはフェルナンド・トーレスのようにキャプテンの座を与えてくれること、そしてチームで最高クラスのサラリーを約束してくれること。この3つのうち2つでも満たされればよかったけど、ゼロだったんだ」

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