序盤の心理的攻防戦で優位に立ったバーゼル。
1)スタッツはポルトが圧倒的優位も、内容から見れば引き分けは妥当
ボール支配率はバーゼル40対ポルト60。シュートは1対15。コーナーキック0対9。このスタッツだけを見れば、ポルトが圧倒的優位に立って一方的に試合を運んだように見える。しかし、実際の試合内容は必ずしもそうではなかった。
テクニックで劣るがフィジカルでは優位に立つバーゼルは、立ち上がりから最終ラインを押し上げて激しいハイプレスを敢行、ポルトに落ち着いてプレーする時間とスペースを与えず、11分に早くも先制に成功する。
その後もコンパクトな陣形を高すぎず低過ぎない位置に保ち、アグレッシブなプレスを続けて、ポルトの攻勢をはね返し続けた。
79分にポルトが挙げた同点ゴールは、やや甘い判定でもらったPK。この小さな幸運がなければ、バーゼルの術中にはまる形で黒星を持ち帰る可能性もあった。ほぼ1時間にわたって攻め続けた展開からすれば、どういう形にしろ1点を奪っての引き分けは、試合の実質を反映した妥当な結末と言うこともできる。
2)序盤のプレス合戦はバーゼルに軍配
立ち上がりは、両チームが積極的にラインを押し上げてプレスをかけ合う、フィジカルでインテンシティの高い展開になった。縦25~30メートルほどのスペースに20人が密集し、ボールがまったく落ち着かない乱戦模様である。
システムは両チームとも4-3-3(バーゼルは実質4-5-1)。布陣のかみ合わせからいえば、このプレス合戦の行方を左右するポイントは、マッチアップ上浮く形になるフライ(バーゼル)、カゼミーロ(ポルト)という2人のアンカー=司令塔をどう封じるかにあった。
バーゼルはインサイドハーフの2人(ツフィとエルネニー)がタイミング良く飛び出してカゼミーロにプレッシャーをかけ自由にプレーさせない。カゼミーロはボールを持てばロスト、奪いに行ってはファウルを連発という目を覆うような入り。
一方のフライは、守備力の低いオリベルのゾーンにポジションを取ってうまくマークを外し、引き出したボールをシンプルにさばいて攻撃にリズムを作り出そうと試みる。
ポルトに自慢のテクニックを発揮させず封じ込めたバーゼルが、序盤の攻防で心理的優位に立った。
3)狙い通りの先制ゴール
11分に決まったバーゼルの先制ゴールは、序盤の攻防から見れば自然な流れだった。
ポルトのプレスを外して最終ラインからボールを引き出したフライが、右サイドからのダイアゴナルランで裏のスペースに走り込んだゴンサレスの足下に40メートルのロングパスをぴったり合わせ、ゴンサレスはそのまま寄せてくるDF2人を引きずるようにして突進、飛び出してきたGKファビアーノをかわして流し込んだ。
フライからゴンサレスへのホットラインは、バーゼルが最も得意とする攻撃パターンのひとつ。1トップのシュトレラーがポストに戻る動きでCBマイコンを引き出し、ゴンサレスがその背後に走り込むという連携も含めて、バーゼルの狙いがぴったりはまった先制ゴールだった。
ボール支配率はバーゼル40対ポルト60。シュートは1対15。コーナーキック0対9。このスタッツだけを見れば、ポルトが圧倒的優位に立って一方的に試合を運んだように見える。しかし、実際の試合内容は必ずしもそうではなかった。
テクニックで劣るがフィジカルでは優位に立つバーゼルは、立ち上がりから最終ラインを押し上げて激しいハイプレスを敢行、ポルトに落ち着いてプレーする時間とスペースを与えず、11分に早くも先制に成功する。
その後もコンパクトな陣形を高すぎず低過ぎない位置に保ち、アグレッシブなプレスを続けて、ポルトの攻勢をはね返し続けた。
79分にポルトが挙げた同点ゴールは、やや甘い判定でもらったPK。この小さな幸運がなければ、バーゼルの術中にはまる形で黒星を持ち帰る可能性もあった。ほぼ1時間にわたって攻め続けた展開からすれば、どういう形にしろ1点を奪っての引き分けは、試合の実質を反映した妥当な結末と言うこともできる。
2)序盤のプレス合戦はバーゼルに軍配
立ち上がりは、両チームが積極的にラインを押し上げてプレスをかけ合う、フィジカルでインテンシティの高い展開になった。縦25~30メートルほどのスペースに20人が密集し、ボールがまったく落ち着かない乱戦模様である。
システムは両チームとも4-3-3(バーゼルは実質4-5-1)。布陣のかみ合わせからいえば、このプレス合戦の行方を左右するポイントは、マッチアップ上浮く形になるフライ(バーゼル)、カゼミーロ(ポルト)という2人のアンカー=司令塔をどう封じるかにあった。
バーゼルはインサイドハーフの2人(ツフィとエルネニー)がタイミング良く飛び出してカゼミーロにプレッシャーをかけ自由にプレーさせない。カゼミーロはボールを持てばロスト、奪いに行ってはファウルを連発という目を覆うような入り。
一方のフライは、守備力の低いオリベルのゾーンにポジションを取ってうまくマークを外し、引き出したボールをシンプルにさばいて攻撃にリズムを作り出そうと試みる。
ポルトに自慢のテクニックを発揮させず封じ込めたバーゼルが、序盤の攻防で心理的優位に立った。
3)狙い通りの先制ゴール
11分に決まったバーゼルの先制ゴールは、序盤の攻防から見れば自然な流れだった。
ポルトのプレスを外して最終ラインからボールを引き出したフライが、右サイドからのダイアゴナルランで裏のスペースに走り込んだゴンサレスの足下に40メートルのロングパスをぴったり合わせ、ゴンサレスはそのまま寄せてくるDF2人を引きずるようにして突進、飛び出してきたGKファビアーノをかわして流し込んだ。
フライからゴンサレスへのホットラインは、バーゼルが最も得意とする攻撃パターンのひとつ。1トップのシュトレラーがポストに戻る動きでCBマイコンを引き出し、ゴンサレスがその背後に走り込むという連携も含めて、バーゼルの狙いがぴったりはまった先制ゴールだった。