「狂気の沙汰」「スアレスか?」 “噛み付き”で一発退場の愚行! ラツィオDFを現地メディアが酷評

2020年07月08日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

後半ATで相手プレーヤーの腕に…

ラツィオのパトリックがやったまさかの行動が話題を呼んでいる。 (C)Getty Images

 ユベントスがミランに逆転負けしたことで、ラツィオの選手たちが悔やんだのか、安堵したのかは分からない。ただ、確かなのは、シモーネ・インザーギ監督率いるチームにとって、大きな痛手となる黒星だったということだ。

 7月7日のセリエA第31節、ラツィオは敵地で降格圏の18位レッチェに1-2で敗れた。開始早々に先制しながらの逆転負けで、シーズン再開後は5試合で2勝3敗と不振にあえいでいる。

 ユーベが勝っていれば、勝点差は10となっていた。仮にそうなっていれば、優勝争いは間違いなく「ゲームオーバー」だっただろう。だが、絶対王者が敗れたことで7ポイント差が保たれ、ラツィオは悲願のスクデットへ首の皮一枚つながった状態となっていた。

 ただ、先に試合をしたラツィオは、負ければ「ゲームオーバー」と感じていたはずだ。それだけに、選手たちはナーバスになっていたのだろう。その重圧からか、最悪の事態を引き起こしたのが、パトリックだ。

 2ゴールを奪われて敗戦濃厚となった後半のアディショナルタイム、それは起きた。パトリックはプレーが切れた際、口論となったチームメートのフェリペ・カイセドと、レッチェDFファビオ・ルチオーニの間に割って入った。だが、レッチェのジューリオ・ドナーティが遅れて仲裁に加わると、なんと、その腕に噛みついたのだ。

 ドナーティがアピールするも、主審は事態に気づかず。だが当然、ビデオアシスタントレフェリー(VAR)の介入で噛みつきが発覚。パトリックは一発退場となり、数的不利となったラツィオは息の根を絶たれた。

 敗戦のみならず、パトリックの愚行が批判の的となったのは言うまでもない。現地メディアは「狂気の沙汰」「ルイス・スアレスのようだ」と酷評した。ウルグアイ代表FWが3度にわたって試合中に相手選手に噛みついた過去を持つのは周知のとおりだ。

 また、開始直後のマルコ・マンコースの得点取り消しなど、たびたびVARの介入があったこの日の試合は、前半に8分、後半に10分と、アディショナルタイムが合計で18分にも及んだ。『Gazzetta dello Sport』紙は「まさに狂った試合」と評している。

 いずれにしても、ラツィオが手痛い敗北を喫したことは確かだ。インザーギは「選手たちには感謝のみ」とチームを擁護したうえで、疲労や軽傷の影響が大きいことを強調した。

 そのうえで、インザーギは「我々の夢は続かなければならない」と決意を新たにしている。

「目標であるチャンピオンズ・リーグ出場権を獲得しなければならない。今は前を見る必要がある。まだ目標達成のための大切な試合が残っている」

 敗北宣言にも聞こえる弁だが、果たして、インザーギとラツィオは士気を取り戻すことができるのだろうか。次節は11日、ホームでサッスオーロと対戦する。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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