【鹿島】連動して崩し、個でも勝つ――攻撃のキーマン和泉竜司が描く初勝利への道筋

2020年07月08日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

指揮官も「だいぶ浸透してきている」と手応え

攻撃のキーマンとして期待される和泉。今季初勝利を手繰り寄せる働きを見せたい。(C)KASHIMA ANTLERS

 リーグ中断前は公式戦3連敗。今季初勝利を目指して挑んだ先日の川崎との再開初戦は1-2で敗戦。いまだ長いトンネルを抜け出せていない鹿島だが、和泉竜司は「自分たちの力はこんなもんじゃない」と言葉に力をこめる。

 札幌とのホームゲーム前日のオンライン取材で、和泉は「いつ受けるのか、いつ出すのか、いつ背後を取るとか。前半からそういう部分を出して、相手のゴールにどんどん向かっていきたい」とイメージ。「相手は3バックでスペースはあると思うので、自分が受けるのもそうだし、しっかりスペースを作って味方を動かす部分もコミュニケーションを取りながら」相手を押し込めれば、勝利の確率はグッと高まるはずだ。

 3バックが予想される札幌は、守備時には両ウイングバックが引いて5バック気味になる。分厚い守備網をいかにこじ開けるか。

「当然、個で打開するのも大事ですし、味方を使いながらワンツーでペナの中に入っていったり。そこはコンビネーションでやる部分だと思います。普段から(相手を)押し込んだ状態での崩しもやっています。そこはどんどん出していきたい」

 個で局面を打開できる力があり、周囲とも連動できる26歳のアタッカーにかかる期待は大きい。

「自分が受けるのもそうですし、相手はマンツーマン気味というか、食いついてくるイメージがあるので、フリックとか自分が受けるだけでなくて、(スペースを)空ける動きも必要になってくる。あとはやっぱり、サイドでの1対1とか、バイタルエリアの個の部分でも打開できれば、展開はすごく変わる。1対1は、これは攻守においてそうですけど、一人ひとりがそこで勝っていければ自ずと展開的にも自分たちのペースにできると思う。そういう部分は一人ひとりがしっかりこだわってやっていきたい」
 
 ポジショナルプレーを基盤とした主導権を握るサッカーの表現力はまだまだ不十分。ザーゴ監督も「作り上げている段階ではある」と現状を語る一方で、「だいぶ浸透してきている手応えはある。(札幌戦では)もっともっと質の高いものが示されて、初勝利できれば」と展望する。

 攻撃のキーマンである和泉は、チームがなによりも欲する"勝点3"を手繰り寄せる活躍を見せられるか。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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