【浦和】埼スタは無観客でも“魅せた”!ビニール6万枚の圧巻コレオが出現。西川も感謝

2020年07月05日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

週の初めから作業を開始

無観客の埼玉スタジアムに巨大なコレオが出現。約6万枚のビニールで作成された。(C)J.LEAGUE PHOTOS

 サポーターがひとりもいなくても浦和レッズのゴール裏は"魅せて"くれた。

 J1リーグ第2節の浦和レッズ対横浜F・マリノスが7月4日、埼玉スタジアムで行なわれた。約4か月ぶりのリーグ戦再開となったものの、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、無観客での開催。いつもならユニホームやグッズで着飾ったサポーターで賑わうスタジアムまでの道のりは、閑散としていて、寂しさに包まれていた。

 しかしスタジアムに入ってみて驚かされた。無観客のスタンド全体にビニールが覆い被っており、それが巨大なコレオグラフィーとなって壮大な雰囲気を醸し出していたのだ。

 ホームのゴール裏にはJ1リーグのシャーレが、アウェー側には「WE STAND BESIDE YOU」(私たちはそばにいる)の文字が形作られていた。

 浦和のクラブスタッフによれば、ビニールは約6万枚。ボランティアスタッフ、クラブスタッフ、アカデミースタッフ、クラブの後援会の有志たちが週の初めから作業して作り上げたものだという。
 
 さらに、バックスタンドには事前にオンラインでファン・サポーターが購入していたタオルマフラーやクラブロゴ入りのフラッグも設置(試合後回収され、後日購入者の手元に届く)。スタジアムに来場できないサポーターの想いが形となり、スタジアムを赤く染めた。

 試合は0-0のスコアレスドローとなったが、そんな圧巻の光景に選手たちも背中を押されたことだろう。キャプテンの西川周作は試合後に感謝を語る。

「自分たちがこの日を迎えるにあたって、多くの人の支えがあった。スタジアムの雰囲気も、サポーターからのバトンをスタッフが受け継いで、1枚1枚ビニールを張っていただいたりとかして作ってくれた。僕は2014年に無観客を経験していますけど、その時とは全く違う雰囲気でプレーできました。感謝の気持ちでいっぱいです。この気持ちを1年、いやそれ以降もずっと持ち続けながらプレーしたいと思っています」

 そう西川が言うように、選手たちは次の試合こそ結果で期待に応えてくれるだろう。

取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)

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