いよいよ再開J1リーグ。FC東京の長谷川監督が語る「交代枠5人がもたらす影響」

2020年07月04日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「残り15分の攻防が激しくなる」

柏戦前日の練習風景。長谷川監督は柏戦でどんな采配をするのか。(C)F.C.TOKYO

 柏との再開初戦(7月4日)に向け、「選手たちが意欲的にトレーニングに取り組んでくれていて良い状態で試合に臨めると思います」とはFC東京の長谷川健太監督だ。

 選手たちにはサッカーをやれる喜びを全面に押し出してプレーしてもらいたいという指揮官は一方でこんな不安も抱えている。

「無観客、しかもコロナの感染が終息していない中での再開なので、選手たちもどんな雰囲気で、どんな状況になるのかというところは正直やってみないと分からない」

 不安はコーチングスタッフも抱えているそうだが、長谷川監督は「楽しみのほうが上回っている」。そして「サッカーを、試合をやれる喜びと感謝を明日のゲームで見せることがファン・サポーターにパワーを送ることになる」という。だから、100パーセントの力で柏戦に臨むつもりだ。

 では、柏戦のポイントはどこか。長谷川監督は次のような見解を示した。

「柏のホームスタジアムはサッカー専用で独特の雰囲気があります。札幌との開幕戦を見ても、柏の先制点は素早いスローインからの得点でした。サッカー専用でピッチの周りに看板等々あって、ボールがすぐに跳ね返ったりとか、味の素スタジアムと比べるとピッチ以外のサイズが違ってくる。そういう意味ではボールがデッドになったあとの集中力は気をつけなければいけません」
 
 ネルシーニョ監督の下、柏は組織的に優れ、勝負にこだわるチームになっているという長谷川監督は、「非常に難しい試合になる」ともコメントしていた。ただ、焦りみたいなものはない。

「ネルシーニョ監督のサッカーは変わらないですし、(昨季から)メンバーも大きく変わってない。新戦力もJリーグでやっている選手なので、まったく分からないというわけではない。哲学を持った監督なので、再開初戦からいろんなことを仕掛けてくる感じではないのかなと。札幌との開幕戦もそうでしたけど、柏は自分たちのサッカーを展開するチームだと思います。想定外の展開になったらそれなりの対応を迫られますが、まったく分からない選手が出てきたりとか、まったく分からないシステムで戦ってきたりということはあまりないのかなと思っています」

 交代枠5人のルール適用で勝負のポイントになりそうなのが、「残り15分」だ。

「終盤の15分は普通の状態でも得点が入りやすい時間帯。それにプラスしてフレッシュな選手が両チーム合わせて10人入れられるとなると、アグレッシブな展開が多くなるんじゃないかと。ですので、リードしていても、リードされていても、残り15分の攻防が激しくなると思います」

 果たして、柏との再開初戦で白星を飾れるか。長谷川監督の手腕に期待したい。

構成●サッカーダイジェスト編集部
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