「これぞリオの男よ」“変貌”で女性ファンを虜にした本田圭佑。ただ、ピッチの上では…【現地発】

2020年07月02日 リカルド・セティオン

ヘアバンドについては疑問の声が…

3月にボタフォゴでデビューを飾った時の本田圭佑。自粛期間を経て、その姿はすっかり変貌した。(C)GettyImages

 コロナのパンデミックでストップしていたカンピオナート・カリオカ(リオデジャネイロ州選手権)が再開し、本田圭佑が3か月ぶりにピッチに戻って来た。

 しかしその風貌は、ブラジルに来た時とはかなり変わっていた。伸びた髪を無造作にヘアバンドで抑え、髭を蓄え、真っ黒に日焼けしている。このワイルドな姿に飛びついたのはブラジルの女性ファンだ。ツイッターやインスタグラムで、歓迎の声があがっている。

「以前はパルミート(椰子の若い芽の芯、中南米では良く食べられる)みたいになま白かったのに、今は黒く日焼けして、カリオカ(リオっ子)よりもカリオカらしい!」
「これぞリオの男よ!」
「ビーチにも行っていないのに、いったいどこでこんなに日焼けしたの? ずっと練習してたのかしら」
「とにかくボタフォゴで一番のイケメン」
 
 一方で、ヘアバンドについては、次のような疑問の声も上がっている。

「試合中にあのでかいヘアバンドってどうよ」
「あんなの巻いていたら、うまくヘッドでボールをコントロールできないじゃないか」
「ルックス重視。プレーは二の次?」

 地元メディアも「日焼けにロン毛にヘアバンドは、明らかに自分が注目を集めていることを意識している」とやや辛口の反応をしている。

できることなら本田には、純粋にサッカーで目立ってほしいものだ。ファンは熱狂しているが、メディアは彼が本物であるか、本当にボタフォゴを変えられる選手であるかを見極めたいと思っている。

 6月28日に開催されたリーグ再開後の最初の試合にボタフォゴは6-2で勝利したが、相手のカボフリエンセはかなり格下のチームだ。キャプテンを務めたサムライ戦士は、ゴールもアシストもなかった。

 本田はチームで唯一、ワールドカップで3度プレーし、国際的にも知名度があり、そのキャリアは申し分ない。練習態度は真面目で、リーグ再開や監督の処罰問題などに関しても疑問を投げかけるなど、チームのリーダーとしての役割も果たしている。

 ブラジルで「真のスター」になるには、足りないのは結果だけだ。

文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子

【著者プロフィール】
リカルド・セティオン/ブラジル・サンパウロ出身のフリージャーナリスト。
8か国語を操り、世界のサッカーの生の現場を取材して回る。FIFAの役員も長らく勤め、ジーコ、ドゥンガ、カフーなど元選手の知己も多い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授としても大学で教鞭をとる。

【写真】「一番のイケメン」日焼けに、髭に、ヘアバンド…変貌した本田圭佑の姿はこちら

【本田圭佑PHOTO】ヘアスタイルの変遷にも注目!星稜時代の2005年から、2020シーズンまでを一挙大公開!
 

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