「悪い意味で主役に」2失点に絡んだ吉田麻也に伊紙がワースト評価「ゼコとのデュエルで…」

2020年06月25日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「2つの顔を持つ試合となった」

前節のインテル戦に続いて強豪と対戦した吉田。(C) Getty Images

 マークしていた相手のエースにふたつのビューティフルゴールを許したとあれば、厳しく評価されるのはやむを得ない。

 サンプドリアは6月24日、セリエA第27節でローマに1-2と敗れた。フル出場した吉田麻也は、ローマの主将エディン・ゼコに2ゴールを決められている。

 リードして前半を終えたサンプドリアだったが、64分に追いつかれる。吉田とロレンツォ・トネッリの間を割り、最終ラインの裏を取ったゼコに、後方からのパスをダイレクトボレーで叩き込まれた。

 さらに85分、吉田は再びマークしていたゼコに裏を取られ、またも後方からのボールをダイレクトで決められる。終了間際の失点に、吉田は天を仰いだ。
 
"守備の国"イタリアで2失点に絡めば、DFが批判の矢面に立たされるのは当然だ。多くのメディアが採点で吉田をチームワースト、あるいはチームワーストタイに選んでいる。

 なかでも『Tuttomercatoweb.com』は、4.5点と辛口な採点。「2つの顔を持つ試合となった。前半は注意深くて集中、後半は注意を欠き、ゼコの2得点の場面で悪い意味での主役となった」と、ハーフタイム以降の出来を酷評した。

『Sport Mediaset』の評価も同じだ。採点は5、寸評では「前半は十分に及第点。ハーフタイムまでは完璧に守備陣を統率していた」としたうえで、「だがその後はゼコとの個のデュエルで明らかに負け、チームの敗北につながった」とこき下ろしている。

 サンプドリアの専門サイト『Samp News』の評価も、やはりチームワーストの5点。「前半はインテル戦と比べて良かった。ボールをうまく回し、プレーを総合的に見ていた」としつつ、「後半は明らかに落ち、ゼコに対するミスが前半に見せた良かったことを打ち消した」と惜しんだ。

 そのほか、『Sky Sport』や『Calciomercato.com』は、5.5点と及第点に一歩及ばない採点。ただ、いずれもチームワーストタイには変わりなかった。

 サンプドリアからのレンタルで加入し、間もなくフリーとなる吉田はこの日、クラブと2年契約を交渉中と報じられた。地元紙『Il Secolo XIX』は、条件面で15万ユーロ(約1900万円)の差があるものの、「埋められないものではない」と伝えている。

 加入以来、イタリアやセリエA、そしてサンプドリアに馴染もうと努力し、その姿勢を称賛されてきた吉田。すぐに好パフォーマンスで挽回し、新契約を勝ち取ってほしいものだ。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
 

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