加地亮が選ぶJ歴代最強チーム「やたら強かった真のスター軍団…生で観た興奮が忘れられない」

2020年06月09日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

ゴールした後にはやっぱりカズダンス

加地氏が1位に選んだ「93年のV川崎」の布陣。MVPにはカズ、MIPにはマイヤーを挙げた。(C)SOCCER DIGEST

 5月28日発売のサッカーダイジェストでは、「Jリーグ歴代最強チーム」と題し、現役選手や元日本代表など総勢50名に"歴代で最強だと思うチームトップ3"を選んでもらっている。ここではG大阪の全盛期を支えた元日本代表SB、加地亮氏の"トップ3"を紹介しよう。

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「加地亮氏が選ぶ"最強チームトップ3"」
1位:1993年のヴェルディ川崎
2位:2001年のジュビロ磐田
3位:2017年の川崎フロンターレ
 
 中2の時に生で見たヴェルディの興奮が今でも忘れられません。ラモス(瑠偉)さん、北澤(豪)さん、武田(修宏)さん、柱谷(哲二)さん、そしてカズさん(三浦知良)がいて、やたら強くて、真のスター軍団でした。

 特にカズさんには憧れましたね。プレーはもちろん、ユニホームの着方とかソックスの履き方とかまで真似して、ゴールした後にはやっぱりカズダンスをしていました(笑)。

 マイヤーの印象も鮮明に残っていますね。なんせJリーグ初ゴールを決めた人ですからね。あの時は「すげえ。この後どれだけ活躍するんだろう」って思ったんですけど、あっさりと退団してしまって。その意味でも思い出に残っています。

 実際に強さを体感したなかで一番強烈だったのは01年の磐田。中盤からボールが全然奪えなくて、常に試合の主導権を握られていた。で、気づいたらきっちりとフィニッシュまで運ばれている。攻略法が見出せなかったんですよ。「どうしたらこのチームに勝てるんだよ!」って。もう、とにかく「強い」っていうイメージでした。

 それでまたゴンさん(中山雅史)が怖いんですよ。一心不乱にゴール前に飛び込んでくるし、こっちがパスを回していると、常に全力でボールを追いかけてくるし。

 高原(直泰)も凄かったけど、あのジュビロの中で特にゴンさんの役割って重要だったと思います。単なるスコアラーではなく、チームを鼓舞したり、守備のスイッチを入れたりするうえでも不可欠だったんじゃないかなと。本当に凄い選手でした。
 

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