低迷期と黄金期のエースがヒーロー! オイルマネーで獲得した“ドリブル王”は――マンCの10番の系譜

2020年06月11日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

約54億円で獲得したロビーニョの働きは?

低迷期を支えたゴーター(左上)をはじめ、ロビーニョ(右上)、ゼコ(左下)、そしてアグエロ(右下)がマンCの10番の主な担い手だ。 (C) Getty Images

 サッカー界におけるエースナンバーである「10番」。その栄えある番号をメガクラブでは一体誰が背負ってきたのか。

 固定番号制が導入されたシーズンから現在に至るまで、重役を担ってきたマンCの10番たちを一挙に紹介する。

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 93-94シーズン以降の26年は、低迷期、上昇期、黄金期に大きく分類できる。

 一時は3部にまで降格した90年代後半の低迷期を支えた10番がショーン・ゴーターだ。ユース時代を過ごしたマンUで大成できなかったバミューダ諸島出身のFWは、流れ着いたマンCでブレイク。ダービーに強かったこともあり、多くの地元ファンに愛されたカルトヒーローである。

 その後を継いだアントワーヌ・シビエルスキやジャメル・アブドゥンはチームが少しずつ競争力を高めていく一方で期待に応えたとは言い難く、現オーナーの『ADUG(アブダビ・ユナイテッド・グループ)』がクラブを買収した08年夏に迎えて10番を託した"ドリブルキング"ロビーニョも、4300万ユーロ(約54億円)の移籍金を思えば不十分。活躍は散発的だった。

 ターンオーバー要員の位置づけながら要所で輝いたエディン・ゼコの後を継承したのがセルヒオ・アグエロ。近年の黄金期の象徴として君臨する。
 
◆マンCの歴代10番の系譜と戦績はこちら
※プレミアリーグが固定番号制に変更した93-94シーズンから

ガリー・フリッツクロフト(MF /イングランド国籍/在籍期間:91~96年)
10番を背負ったシーズン:93-94~95-96
10番時代の公式戦成績:83試合・13得点・0アシスト

ショーン・ゴーター(FW /バミューダ諸島代表/在籍期間:98~03年)
10番を背負ったシーズン:97-98~02-03
10番時代の公式戦成績:100試合・44得点・0アシスト

アントワーヌ・シビエルスキ(MF /フランス国籍/在籍期間:03~06年)
10番を背負ったシーズン:03-04~05-06
10番時代の公式戦成績:105試合・15得点・1アシスト

ジャメル・アブドゥン(MF /元アルジェリア代表/在籍期間:07年)
10番を背負ったシーズン:06-07
10番時代の公式戦成績:1試合・0得点・0アシスト

ロランド・ビアンキ(FW /イタリア国籍/在籍期間:07~08年)
10番を背負ったシーズン:07-08
10番時代の公式戦成績:24試合・5得点・3アシスト

ロビーニョ(FW /元ブラジル代表/在籍期間:08~10年)
10番を背負ったシーズン:08-09~09-10
10番時代の公式戦成績:53試合・16得点・12アシスト

エディン・ゼコ(FW /ボスニア・ヘルツェゴビナ代表/在籍期間:11~15年)
10番を背負ったシーズン:10-11~14-15
10番時代の公式戦成績:189試合・72得点・39アシスト

セルヒオ・アグエロ(FW /アルゼンチン代表/在籍期間:11年~)
10番を背負ったシーズン:15-16~
10番時代の公式戦成績:204試合・147得点・32アシスト(6月1日まで)

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年6月4日号より転載
 
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