新潟が55クラブ中2位にランクイン。驚異的ホームタウン活動回数が実現したワケとは?

2020年06月09日 佐藤香菜(サッカーダイジェスト)

“電気、ガス、水道、アルビレックス”

昨年12月に本間至恩が母校の村上市立神納東小(2020年3月に閉校)を訪問。児童たちと一緒に給食を食べながら、新しい学校へ行く児童たちへメッセージを送った。写真:アルビレックス新潟

 Jリーグが4月21日に発表した「2019年度Jリーグホームタウン活動調査」で、J2リーグのアルビレックス新潟が、FC東京(1,995回)や川崎フロンターレ(1,445回)、横浜F・マリノス(1,058回)などJ1勢を抑え、2,041回で55クラブ中2位にランクインした。

 以下に10位までのクラブと回数を示す。

【2019年度活動回数】
1位:湘南(2,535回)
2位:新潟(2,041回)
3位:FC東京(1,995回)
4位:川崎(1,445回)
5位:浦和(1,161回)
6位:横浜(1,058回)
7位:福岡(859回)
8位:松本(649回)
9位:大宮(638回)
10位:水戸(613回)
   鹿児島(613回)

 なお、この調査は2019年にJ1・J2・J3の55クラブ(※2020年よりJ3に参入した今治を除く)が実施したホームタウン活動を、クラブからの報告に基づいて集計したものだ。クラブに所属する選手や監督・コーチ、マスコットなどが行なった、企業での講演、地域振興団体への表敬訪問、巡回指導や無償の普及活動などがカウントされる。

 そこで、J2ながら2位にランクインした新潟の広報部・村山拓也氏に、どのようにして圧倒的実施回数が実現できたかを訊いた。
 
――今回の2位という結果について、まずは率直な感想を教えてください。

「2019年度はクラブの方針で、『ホームタウン活動の回数でJリーグ1位になろう』というところからスタートしました。もともと積極的に活動を行なっていたのですが、去年は発信を強めるという部分にも重点を置きました。1位を目指していたなか、湘南ベルマーレさんが1位だったので、"悔しいな"というのが率直な感想ではありますね」

――1位を目指したきっかけは?

「クラブでは最近よく"電気、ガス、水道、アルビレックス"と言っているのですが、地域のインフラとしてクラブが存在していきたいと思っています。活動をより多く実施し、発信することで、『アルビレックス新潟は地域のために一生懸命活動に取り組んでいる』と感じていただきたかった。

 ただ、数字だけを追い求めるものではないとも思っていますので、この順位や回数はひとつの結果として受け止めています。今回の結果を通して『新潟はホームタウン活動に積極的なんだな』という印象やイメージを持っていただけたのなら嬉しいです。今後はさらに、そういうポジティブなイメージを持ったクラブにしていきたいと思っています」
 

次ページ2041回という活動回数はどのように実現したのか

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