感染拡大状況による“全体練習再開日の違い”。大谷秀和が明かす柏の見解と対応策は?

2020年06月02日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

「他のチームは気にせず、心配しないでいい」

リーグ開幕戦、柏は札幌を4-2で撃破。再開後も勝利を掴めるか。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 J1リーグの再開日は7月4日に決定。一方で、新型コロナウイルス感染拡大状況により、各クラブの全体練習再開はまちまちだった。

 5月14日に北海道、東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、京都、兵庫を除く39県で緊急事態宣言が解除され、15日にサガン鳥栖がJ1で最も早く全体練習を再開。その後、緊急事態宣言は21日に大阪、京都、兵庫が解かれ、25日に晴れて全面解除となった。例えば"最後まで待った"千葉県柏市をホームタウンとする柏レイソルは、全体練習の再開が6月1日である。

 柏は3月27日から活動休止していたため、約2か月は全体トレーニングを行なえなかった。その期間、大谷秀和が「緊急事態宣言の解除が早い地域があって、僕たちもネットなどで、どこのチームがトレーニングを再開しているか目にしました」と言う通り、もちろん各クラブの動向は把握している。

 やむを得ないことではあるものの、"全体練習再開日の違い"を柏はクラブとしてどう捉えていたのか、大谷が明かしてくれた。

「自分たちは2か月くらい休みましたけど、強化部の布部(陽功)さんやネルシーニョ監督からも常々、『他のチームは気にせず、心配しないでいい』という話はずっと受けていました。監督、強化部、あとはフィジカルコーチも含め、話し合っているので、ここからトレーニングをやれば、『再開に向けて問題ない』という話は受けています。だから、あまり自分たちは心配していなかったですし、自分たちが与えられた環境のなかで、やれることをやるだけだなと思っています」
 実際に活動休止期間中は工夫を凝らしてコンディション調整していたという。リモートで、トレーニングだけでなくミーティングを行ない、戦術確認もしてきた。

 また、自粛期間に入ってしばらく経ったあと、グラウンドが開放され、人数を制限したうえで自主トレーニングも行なえた。人と人の距離も離す必要があったため、個人練習だったが、それでも大谷は「公園とかは人がいますし、どうしてもコンクリートを走ると、元々僕は足首が良くないので負担が結構かかってしまう。クラブがそういう配慮をして、2日に1度、使わせてくれたのは本当に助かりました」感謝を述べている。

 そんな努力の甲斐もあって、大谷は「本当のオフシーズンよりも身体は動かしていたと思うので、1か月あれば、試合できるコンディションに持って行ける。しっかり、再開した時に良い準備ができていると思います」と自信を覗かせる。

 成果が証明されるのは試合の結果だろう。7月4日の再開を楽しみに待ちたい。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)

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