「選手たちが苦しみ…」英紙がプレミアリーグ再開で浮上した“コロナ禍”での脱水問題を指摘!

2020年06月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ファンは毛嫌いするが…」

30度越えも予想される中で再開に踏み切ったプレミアリーグ。選手たちのこまめな水分補給は必至だが……。 (C) Getty Images

 現地時間5月28日、イングランドのプレミアリーグは、各クラブによる会合の結果、「すべての安全要件が満たされていること」を条件に、6月17日に2019-20シーズンを再開することで合意したと発表した。

 3月9日のレスター・シティ対アストン・ビラ戦以来、約100日ぶりのリーグ再開に向けて舵を切ったプレミアリーグ。だが、決して小さくない問題も浮上している。

 英紙『The Sun』は、熱さが増してくる6月半ばの開催に際して、選手たちが脱水症状に陥る可能性を指摘した。

 欧州5大リーグで一番にリーグ戦を再開したブンデスリーガでは、選手たちがピッチから2メートル以上離れた位置に設けられた場所で給水することを定められ、その水も各クラブの医療スタッフによって徹底管理されたものが使用された。そのため、以前のように個人が気軽に水分補給をしたり、口をゆすぐといった行為ができなくなっている。

 一方で土曜日と日曜日の午後12時半に試合を行なうとしているプレミアリーグでは水分補給の問題をどうするかは明確な答えは出ていない。そうした現状に『The Sun』は、「ファンや一部の識者が嫌うウォーターブレイクを入れることは必至だ」と訴えた。

 同紙は、さらにこうも続けている。

「FIFAのルールブック上では1試合で最大2度の給水時間を設けられる決定となっている。2014年ワールドカップ決勝でもそうだった。再開時期となっている6月中旬は気温が30度を超えることが予想されており、選手には追加の補給時間が必要だ。

 プレミアリーグでも2015年の8月に一度だけ導入されたが、ファンはその時間を毛嫌いし、あのガリー・リネカーは、『サッカーは終わった』と口にしたほどだった。しかし、今回は事情が違う。ウォーターブレイクを入れなければ、自由に補給できない選手たちは苦しみ、脱水症状に陥ってしまうだろう」

 この給水タイムを設けるかどうかの議論は、現地時間6月4日に開催されるプレミアリーグの識者会議で行なわれるが、果たして、どのような決定がなされるのか。選手たちの安全を第一に考えて決めてもらいたいものである。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事