「いつになろうと、観客がいなかろうと…」リバプール、中立地での優勝決定報道にクロップは何を想う?

2020年05月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

熱血漢の本音とは?

サポーターとの絆を大事にしてきたクロップ。だからこそ優勝への想いは一塩だ。 (C) Getty Images

 プレミアリーグは6月17日にシーズン再開が見込まれているが、すべての試合をホームチームの本拠地で開催できない可能性がある。そんなクラブのひとつが、優勝が濃厚となっているリバプールだ。

 現地時間5月29日、複数のイギリス・メディアは、リバプールのプレミアリーグ優勝決定戦が中立地で開催されるかもしれないと報じた。レッズにとって30年ぶりの国内リーグ制覇、プレミアリーグ創設からは初の優勝という悲願の成就が、中立地で実現することになれば、悲しむファンも少なくないだろう。

 だが、ユルゲン・クロップ監督はそのように考えていない。彼が求めているのは、とにかくトロフィーを手に入れることだ。中東メディア『beIN SPORTS』のインタビューに応じたドイツ人指揮官は、「今の私からすれば、いつになろうと、観客がいなかろうと、人生において絶対に素晴らしい一日になるはずだ」と語った。

「どこになるかは分からない。我々は、アンフィールドであることを願っている。でも、分からない。そして、それは重要なことではないんだ」

 さらに稀代の熱血漢はサポーターに対し、「ステイホーム」を保ちながら優勝を祝ってほしいと話した。

「先日、本当に良いフレーズを耳にしたんだ。我々には世界で最高のホームファンがいる。そして今は、世界で最高の『ステイホーム』ファンが必要だ、とね」
 

 ソーシャルディスタンスを保つことが求められている現状にクロップは、「人生のどこかで、一緒に祝い、正しいかたちで祝福することが許される機会があるはずだ」と続けている。

「それがいつになろうとも、どれだけそれを楽しむかを決めるのは我々だ」

 大事なのは、タイトルを手にすることだ。クロップは、「完璧ではないだろうが、そうならないことは少し前から知っているから慣れた。我々は"それ"が欲しいんだ。どう感じるかはそのときに分かる。ただ、とても良い気分になるはずだと確信しているよ」と話した。

「だから、気にしないさ。本当に重要じゃないんだ。我々はただその瞬間に一緒にいたいというだけだよ。あとはどれだけ近い距離で触れ合うことが許されるのかを見てみよう。許されるのであれば、我々はそのすべてを生かしたい」

 新型コロナウイルスの影響で一時はシーズン打ち切りも話題になった。それを考えれば、ほぼ確実とされているタイトルの獲得を正式に決められることをまず喜ぶべきということか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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