“トルコのメッシ”に“CL決勝弾男”など評判倒れ…ドイツ人記者が選ぶブンデス過去20年のワースト11【現地発】

2020年05月29日 マルクス・バーク

たった1試合、16分でベンチに下げられる

バーク記者が選んだブンデスリーガ過去20年のワースト11。(C) Getty Images

 ブンデスリーガの舞台に颯爽と現われ、わずか数試合で再びスポットライトから外れ、消えていった選手は少なくない。怪我が原因な場合もあれば、運が悪かったケースもある。単にレベルに付いていけなかったプレーヤーもいた。

 数試合で評価するのはフェアでないので、ワースト11を選ぶうえでこういった選手は考慮しなかった。ここではある程度長い期間で期待に応えられず、ドイツのトップリーグで給料を稼ぐに値すると証明できなかった11人を選んだ。

 GKはクリスチャン・ヴァンダーだ。ブレーメンとボーフムで計30試合ほど出場したが、ステップアップを目指している5部や6部のGKと同じレベルだった。チームのリスクになっている感は否めなかった。
 
 右SBはドルトムントとシュツットガルトでプレーしたフィリップ・デガン。いつもニコニコしていて、自信ありげだったが、いったいこの自信はどこから来るのだろうと不思議なほど、プレーは不安定だった。DFなのに基本的な守備もできず、またしようとさえしなかった。スイス代表であるという事実が人々を驚かせたものだ。

 2008年1月、1200万ユーロ(約15億円)という当時では安くない移籍金でバイエルンに加入したブラジル人のブレーノは、将来のブラジル代表を担うCBのタレントと見られていた。しかし、ミュンヘンではその大きな期待に応えらず、レンタルに出されたニュルンベルクでごくわずかな間だけ才能の片鱗を見せたものの、「がっかり」の印象しかない。

 そのブレーノとCBコンビを組むのは、同胞のマルコス・アントニオだ。ニュルンベルクでリーグ戦では1試合しか出場せず、しかも目を覆いたくなるようなミスをニ度もして、開始わずか16分でベンチに下げられたのは語り草だ。しかも、その前のカップ戦でも格下相手に、お粗末なプレーを見せていた。最初に記した選考ルールから外れるが、マイナスのインパクトがあまりに強かったので、加えることにした。

 左SBで選んだミカエル・シルベストレは、ブレーメンで27試合に出場したが、記憶に残っているのはぎごちない動きとミスの多さ。なぜ監督がチーム入りさせるのか、疑問に感じたぐらいだ。

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