【移籍市場超速報】移籍に難色のデストロをミランは説得できるのか

2015年01月29日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

ガッリアーニ副会長がデストロの自宅を訪れて会談。

買い取りオプション付きという移籍形態に難色を示すデストロ。ミランの説得は奏功するか。 (C) Getty Images

【ミラン】デストロの説得続く。今日29日にも返答
 
 ミランのアドリアーノ・ガッリアーニ副会長は、1月27日にローマと条件面で合意したことを受けて、28日にローマへ飛び、イタリア代表FWマッティア・デストロの自宅を訪れて会談、移籍を説得した。
 
 デストロは、これ以上移籍を繰り返す可能性を排除するため、完全移籍あるいは買い取り義務付きレンタルという形態を求めているが、ミランは買い取りオプション付きレンタルというローマとの合意から譲歩する意向はない模様。
 
 デストロの最終的な回答は29日の午前中(イタリア時間)になる見通しで、どのような決断を下すかが注目されている。
 
【シャルケ】サッスオーロのFWニコラ・サンソーネに興味
 
 シャルケはセリエAのサッスオーロでプレーするバイエルン育ちのイタリア人FWニコラ・サンソーネの獲得に動いている。
 
 イタリア移民二世としてミュンヘンに生まれ、バイエルンのユースで育ったサンソーネは、2011年にバイエルンII(リザーブチーム)からパルマに移籍、昨年1月からサッスオーロでプレーしている。今シーズンはセリエA20試合に出場し2得点・2アシスト。
 
【ラツィオ】ジョルジェビッチ故障の穴埋めはパッツィーニ?
 
 ラツィオは、1月24日のミラン戦で足首を亀裂骨折したFWフィリプ・ジョルジェビッチの穴埋めとして、ミランがマッティア・デストロ(ローマ)を獲得した場合に余剰戦力となる可能性が高い元イタリア代表ジャンパオロ・パッツィーニの獲得に動いている。
 
 すでに本人に対する打診は済んでいるが、パッツィーニはMLSトロント移籍の前倒し(7月から1月へ)が濃厚になっているセバスティアン・ジョビンコの後釜としてユベントスから声がかかることを期待しており、回答を保留した模様だ。
 
 ユベントスはパッツィーニ以外にもパブロ・オスバルド(インテル)を候補に挙げているが、優先順位はパッツィーニのほうが高いと見られている。
 
 ラツィオ、ミラン、ユベントスの思惑が錯綜するこのディールの展開が注目される。
 
【翻訳】
片野道郎
 
翻訳者からのごあいさつ
 イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
 
 イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
 
 セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
 
 ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
 
 ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
 
 そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)
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