ローマ サラー獲得でチェルシーと合意も最終判断は保留…背後にブラジル代表L・アドリアーノを巡る動き

2015年01月26日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

サラーの代理人はローマの態度にはっきりと不満を表明。

EU外枠の関係で、ローマはサラー(左)とL・アドリアーノ(右)を両天秤にかけている。 (C) Getty Images

 ローマはかねてから交渉中だったエジプト代表MFモハメド・サラー(チェルシー)の獲得で最終的な合意に達した。
 
 移籍形態は買い取りオプション付きの18か月レンタル(レンタル料50万ユーロ=約7000万円)だが、ローマはサラーのパフォーマンスに満足しない場合、6か月あるいは12か月で返却することができる。
 
 逆の場合には、6か月あるいは12か月後に、あらかじめ定められた1700万ユーロ(約23億8000万円)の移籍金で買い取ることも可能という、フレキシブルな契約になっている。
 
 サラーはこれに伴って、チェルシーとの契約を年俸220万ユーロ(約3億800万円)で2019年まで延長している。
 
 ただし、ローマはこの移籍に踏み切るかどうかの最終的な判断を数日間保留するという姿勢を見せている。
 
 これは、一方でFWマッティア・デストロの放出を見据えてブラジル代表ルイス・アドリアーノ(シャフタール)の獲得にも動いているため。すでにシャフタールにはオファー済みで、回答待ちという状況。
 
 サラーとL・アドリアーノはいずれもEUパスポートを持っておらず、外国人(EU外)枠の関係で2人を同時に獲得することは不可能なため、サラーの獲得をペンディングせざるを得ない状況になっている。
 
 これに対してサラーの代理人ははっきりと不満を表明しており、アトレティコ・マドリー、フィオレンティーナなど、獲得に興味を示したクラブに改めてコンタクトを取るとともに、ローマに期限を切った最後通牒を突きつけることになりそうだ。
 
 ローマの獲得リストには、セビージャで今シーズン12得点を挙げているコロンビア代表FWカルロス・バッカ、ウクライナ代表FWエフゲン・コノプリャンカ(ドニプロ)の名前も挙がっている。こちらは夏の獲得を前提として検討を進めており、その結果もサラーかL・アドリアーノかという判断を左右する要因のひとつになりそうだ。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
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