福西崇史が選ぶJ歴代ベスト11「ドゥンガから口酸っぱく言われたことは…」

2020年04月28日 福西崇史

2トップには、独力で点が取れるふたりを

赤く囲っているのが「MY BEST PLAYER」。福西氏が挙げたのは、磐田のチームメイト、ドゥンガだ。

 4月23日発売のサッカーダイジェストでは、「Jリーグ歴代ベストイレブン」と題し、現役選手や元日本代表など総勢50名に"マイベストイレブン"を選んでもらっている。人選の条件は現在までに登録されたJリーガーで、外国籍選手は3人まで。ここでは、元日本代表でワールドカップには二度の出場歴を持つ福西崇史氏の"マイベストイレブン"を紹介しよう。

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 プロ1年目の95年、加入時はFWだった僕は夏にボランチにコンバートされました。ちょうどそのタイミングで移籍してきたのが、ドゥンガでした。前年にワールドカップを制したブラジル代表のキャプテン。もうね、めちゃくちゃ言われましたよ(笑)。他のチームメイトの手本にもなるべき存在は、ボランチを始めたばかりの僕も相手にしなければいけないわけですから、大変だったと思います。

 口酸っぱく言われたのは「同じミスをしないように工夫しろ」ということ。一つひとつのプレーを見て、吸収していきました。味方の力を引き出すためには、シンプルに、確実に。そこは特に心がけました。

 自分も実績を積んでからは対等に言い合える関係を築けて、若い僕の意見も尊重して聞いてくれる。"ボランチ福西"が形成される過程で、ドゥンガの存在は本当に大きかった。
 
 中盤はボックス型にして、中心に俊輔を配置。トップ下でもいいんですが、彼自身が活きて、周りの良さを引き出すなら、ここが最も適しているかな、と。伸二、ヒデ、名波さんを含めて、5人がお互いを見て、動ける。だからこそ、特徴的なこの形が通用すると思っています。

 創造性に富む中盤の前後には、身体能力に秀でる選手たちをセレクト。前線は"ゴン・タカ"(中山雅史と高原直泰)や、西澤(明訓)さんと森島(寛晃)さんなど、補完性の高いコンビも考えましたが、今回はエムボマ、クボタツという独力で点が取れるふたりを選出しました。最終ラインでは、井原さん、マツという対人に滅法強いDFが相手を潰す。
 

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