ベロン、ジェンバ=ジェンバ、クレベルソン…ファーガソンのマンUが「失敗した補強」を英紙が特集!

2020年04月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

最後の補強となったザハは不運も

(左上から時計回りで)ベロン、クレベルソン、ザハ、ジェンバ=ジェンバ。いずれも期待に見合う活躍ができずにマンUを去った。(C) Getty Images

 13度のプレミアリーグ優勝と2度のチャンピオンズ・リーグ制覇などマンチェスター・ユナイテッドに数々のタイトルをもたらしたサー・アレックス・ファーガソン監督。この稀代の名将は、ピッチ上の采配だけでなく、選手を獲得する目も確かだったことで知られている。2003年夏のプレシーズンマッチでスポルティングと対戦した際、当時18歳のクリスチアーノ・ロナウドの才能を見抜き、すぐ契約に動いて手中に収めたのは有名な話だ。

 ただ長年に渡って監督を務めていれば失敗もある。英紙『The SUN』は4月21日、ファーガソン制限下で補強し、失敗に終わったプレーヤー7人をピックアップしている。

 その代表格がファン・セバスチャン・ベロンだ。当時のプレミア最高額となる3600万ポンドでラツィオから加入したアルゼンチン代表MFについては、「大きな期待がかけられ、9月の月間MVPに輝くなどで出しは良かったが、フィジカル勝負が続き、次第にハイペースのイングランド・サッカーに対応できなくなった」と紹介。結局、2年でチェルシーへ去る結果となり、「高価なギャンブルは成功しなかった」としている。

 南米出身プレーヤーで同じく失望を買ったのが、クレベルソンだ。2002年に日韓ワールドカップを制したブラジル代表のメンバーで、翌03年にアトレチコ・パラナエンセから鳴り物入りで加入したMFは、ベロンと同様にプレミアの水に合わず、2年で30試合しか出場できなかった。『The SUN』紙は、本人のコメントを掲載している。

「17歳から24歳まで、僕は流暢なブラジルのスタイルでプレーしていた。ユナイテッドでそれを変えようとしてが、難しかった。自分のプレーができなかった。怪我もして、苦労したし、辛いことばかりだった」

 そのクレベルソンとともに、03年にナントからやってきたのがエリック・ジェンバ=ジェンバだ。鳴かず飛ばずで、わずか1年半で放出されたカメルーン代表MFについては、「ロイ・キーンの後継者として期待されたが、中盤でゲームをコントロールする能力がなかった」と綴っている。
 
 13年冬、ファーガソンが監督キャリアの最後に獲得したコートジボワール代表MFウィルフリード・ザハは不運もあった。そのシーズンはクリスタル・パレスにレンタルされる形で残留し、半年後にユナイテッドに合流した時にはファギーが勇退。後任のデイビッド・モイーズには重用されず、14年冬からレンタルに出され、15年夏に古巣クリスタル・パレスに売却された。ただ、その後の活躍を見れば、逃がした魚は大きかったと言えそうだ。

 その他、プレミアではたった2試合の出場に終わったポルトガル人MFベベ、ピーター・シュマイケルの後継者としては荷が重すぎたイタリア人GKマッシモ・タイービ、香川真司と同時期に18歳で加入し、その才能を発揮できずに退団したイングランド人MFニック・パウエルが取り上げられている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
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