ファーガソン補強の数少ない“例外”。選手に獲得すべきか意見を求めたストライカーとは? 「対戦時に悪夢を見た」

2020年04月18日 サッカーダイジェストWeb編集部

N・ネビルが激賞した点取り屋

選手たちに頼ることなく自身の目で選手補強を行なってきたファーガソン。そんな名将が唯一、チームに意見を仰いだ補強があったと言う。 (C) Getty Images

 マンチェスター・ユナイテッドで長年にわたり指揮を執った伝説の指揮官サー・アレックス・ファーガソンは、チーム編成に関して選手たちに意見を求めることがなかったようだが、時には"例外"もあったという。

 かつての教え子であるOBのガリー・ネビルが、英衛星放送『Sky Sports』で「サー・アレックスが我々に獲得すべき選手とか、獲得しようとしている選手についての情報を聞くことはなかった」と振り返り、指揮官から相談を受けた「例外」について明かした。

「(2001年の)FAカップでフルアムと対戦した時は、試合後に我々にDFとしてルイ・サハを獲得すべきか尋ねてきたんだ。我々はみんなすぐに『イエス』と答えたよ」

 そして2004年1月、サハはフルアムからユナイテッドに加入した。それから4年半で124試合に出場し、42ゴールを決めた。G・ネビルは「2006年に前線でルイとワッザ(ウェイン・ルーニー)とプレーしていたシーズンを覚えている。素晴らしかった。彼らはファンタスティックだったよ」と、サハに賛辞を寄せた。

「ルイは見事だった。素晴らしい選手だったよ。彼がフルアムでプレーしていた時は、対戦時に悪夢を見させられたよ。彼と、ルイス・ボア・モルテにね」
 

 エバートンでもプレーしたサハについては、リバプールOBのジェイミー・キャラガーも「マージーサイドダービーやユナイテッド戦で対戦したね」と回想している。

「裏を取ることに関してはリーグ最高だったかもしれないと思う。ストライカーの動きと言うけど、実際にそれをできる選手はごくわずかだ。だから、何度か不意を突かれたよ」

 二人のレジェンドから激賞されたサハ本人は、「大半のDFはタイトにマークするのが好きだと気づいたんだ。それでああいう動きをマスターしようとしていた」と振り返った。

「コンビネーションだよ。いろいろな類のことにトライし、DFを困惑させなければいけない。特に、相手が蹴ってこようとする時はなおさらね!」

 ユナイテッドでプレミアリーグやチャンピオンズ・リーグ優勝を経験したサハ。ファーガソンが選手に頼り、意見を仰いだ結果は正解だったと言えるだろう。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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