「最初は選手と対立していた」「退任発表後にみんなで泣いた」ユーベのサッリ監督がチェルシー時代を回顧!

2020年04月18日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「ユーベは愛され、同時に憎まれている」

チェルシーを率いていた当初、ロッカールームと対立していたことを明かしたサッリ。 (C)Getty Images

 悔しい思いをすれば、泣きたくなるのはおかしなことではない。ユベントスのマウリツィオ・サッリ監督は、それは「弱さ」ではないと話している。

 イタリア紙『Gazzetta dello Sport』によると、クラブ公式チャンネルのインタビューで、サッカーで泣いたことがあるか問われると、サッリは「このレベルで勝ったことはあまりないから、苦しみから泣いたほうが多かった」と明かした。

「公の場で泣いたことはない。だが家で、ひとりで涙を流したことは何度かあった。それは我々が注ぐ情熱の一部でもあると思う。弱さの証ではない。再出発するための力と情熱の印だ」

 さらに、サッリは次のように続け、チェルシー時代のエピソードも披露している。

「チェルシーでは最初の数か月、ロッカールーム(チーム)と対立関係があった。でも、ヨーロッパリーグの決勝後に退任することを伝えた時、私は泣いたんだが、彼らの多くもそうだったんだ」

 イングランドサッカーへ、ノスタルジーを感じることもあるようだ。サッリは「プレミアリーグは少し恋しいね。スタジアムで感じる雰囲気がファンタスティックなんだ」と述べた。

「あそこでの1年では、アンチのチャントをまったく耳にしなかった。両チームのサポーターが一緒にスタジアムに到着するんだ。施設は素晴らしいし、スタジアムはどこも満員だった」

 今は、イタリア最大のクラブを率いている。ナポリ時代に"宿敵"だった絶対王者で指揮を執るようになったサッリは、「ふたつのことに驚いた。イタリアのあらゆるところで愛されているが、同時に憎まれてもいるんだ」と語った。

「これはユベントスを経験した時でないと理解できない。個人的にもナポリでブーイングされた。自分が生まれ、すべてを尽くした場所でね。優勝できなかったのはわたしに力がなかったからだ。フィオレンティーナのサポーターにも母を侮辱された。そういったことから、いかにユーベが憎まれているか分かるんだよ。外からの憎しみを見ると内に愛情を感じ、現実を愛すものだ」

 絶対王者には絶対王者の重圧があるということか。そのユーベで、サッリは歓喜の涙を流すことができるだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事