「伝説的なマルセイユルーレットだ」スペイン紙が16年前に東京Vを粉砕したジダンのドリブル突破に脚光!

2020年04月17日 サッカーダイジェストWeb編集部

フィニッシュまで洒落ていたジダンのドリブル

日本のファンを沸かせたジダンのゴラッソをスペイン紙がピックアップした。 (C) SOCCER DIGEST

 16年前に真夏の日本でフランスのマエストロが見せたワールドクラスの妙技を、スペイン紙『Marca』が特集した。

 現地時間4月6日から『Marca』が掲載している「サッカー史上最高のドリブル決定戦」という読者アンケート企画。そのなかで日本のサッカーファンにとっても懐かしい一撃がピックアップされた。2004年8月1日に行なわれた東京ヴェルディとレアル・マドリーの親善試合で放たれたフランス代表MFジネディーヌ・ジダンのゴラッソだ。

 試合の3日前に行なわれたジェフユナイテッド市原(現・千葉)戦では、マルキーニョスにFKで先取点を奪われ、動揺を見せていた「銀河系軍団」だったが、東京Vには容赦がなかった。

 味の素スタジアムに駆け付けた4万9542人の大観衆の前で、8分にいきなりジダンが魅せる。左サイドに開いたブラジル代表FWロナウドから送られた鋭いグラウンダーのパスをピタリと止めると、詰めてくる相手DF2人を、「マルセイユルーレット」であっさりと抜き去る。

 1.5列目から飛び出した天才は、フィニッシュまでも洒落ていた。飛び出してきたGK高木義成をフェイントで翻弄し、鮮やかにボールを浮かして、ゴールネットを揺らしてみせたのだ。
 
 軽傷を負っていたこともあり、市原戦を欠場していたジダンが日本のファンに見せつけたゴラッソ。これを選んだ『Marca』は、「伝説的なマルセイユルーレットだ。独特なディティールのそれは、このフランス人が全ての隙間を突破できることを証明した」と絶賛した。

 ただ、この日本人を驚嘆させた芸術的なプレーも読者のアンケートではトップに選ばれなかった。1位に選出されたのは、2015年5月に開催されたバイエルンとのチャンピオンズ・リーグ準決勝第1レグで、バルセロナのリオネル・メッシが高速の切り返しで相手DFジェローム・ボアテングに尻餅をつかせたドリブルだ。

 のちにボアテングが「正直なところ、君たちがメッシに対してどう守るのか見てみたいぐらいだ」と開き直るしかなかった突破について『Marca』は、「メッシの伝説的かつ最高級のドリブルは、史上最高に値する」と称えている。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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