ルカクを大物ライオラから奪う!「インテル御用達の代理人」パストレッロとは?

2020年04月04日 片野道郎

父親は元パルマGDだ

ルカク(右)をインテルに移籍させたパストレッロ代理人(左)。写真:Instagram

 ネビオ・スカラ監督の下で3つの欧州カップを勝ち取った1990年代のパルマでGDを務めたジャンバッティスタ・パストレッロを父に持つエージェントが、フェデリコ・パストレッロだ。
 
 その人脈を活かしてやはりイタリアでキャリアをスタート。現在はモナコに拠点を置いて『P&Pスポーツ・マネジメント』という会社を運営し、セリエAはもちろんプレミアリーグでもチェルシーやレスターなどと密接な関係を保ってビッグディールを動かしつつ、スペインやフランスにもネットワークを広げている。
 
 ここ最近で一番のビッグディールは、インテルにルカクを移籍させた2019年夏の取引。元々、ルカクはミーノ・ライオラの顧客だったが、2017年にエバートンからマンチェスター・Uに移籍した際の経緯に満足しておらず(本人はチェルシー復帰を望んでいたが、ライオラがマンUを優先)、以前から近い関係にあったパストレッロに乗り換えていた。
 
 パストレッロはこのルカクに加え、アントニオ・コンテ監督やクワドォー・アサモア、アントニオ・カンドレーバなども顧客に持っており、今冬のヴィクター・モーゼスの移籍にも仲介人として噛むなど、ここ数年の一連のディールでインテルへの影響力をさらに強めた格好だ。
 
 今夏のメルカートでも、とりわけインテル絡みのディールでその動きに要注目だ。
 
●主な顧客(仲介を含む)
ロメル・ルカク(インテル)
アントニオ・カンドレーバ(インテル)
クワドォー・アサモア(インテル)
ヴィクター・モーゼス(インテル)
アレックス・メレト(ナポリ)
フランチェスコ・アチェルビ(ラツィオ)
ティエムエ・バカヨコ(モナコ)
アンドレイ・クラマリッチ(ホッフェンハイム)
ケイタ・バルデ・ディアオ(モナコ)
アントニオ・コンテ(インテル監督)
 
文●片野道郎
※『ワールドサッカーダイジェスト』2020年3月19日号より転載
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事