「いつもユニホームを引っ張ってきた」インザーギが最も苦手だったDFは? ミランの“9番の呪い”についても語る!

2020年03月30日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

最強のチームメートに選んだのは?

現在はベネベントで指揮を執るインザーギ。今季はチームを首位独走に導いている。(C) Getty Images

 近年のミランは「背番号9の呪い」に苦しめられている。レジェンドのフィリッポ・インザーギ(現ベネベント監督)が引退して以降、彼が纏っていた9番のユニフォームを着た選手全員が活躍できていないからだ。

 だが、インザーギ本人は「呪い」を信じていない。イタリア衛星放送『Sky Sport』のインタビューで、インザーギは「笑ってしまうよ。確かにミランの9番はだれにとっても重いユニフォームだ。でも、もしもズラタン・イブラヒモビッチが9番を着ていたら、(呪いは)終わっていたはずだよ」とコメントした。

「重要な番号であり、偉大な選手が纏わなければならない。わたしの引退で永久欠番にするのは正しくなかった。マルコ・ファン・バステンが引退した時だってならなかったくらいだよ」
 
 ただ、近年の低迷を嘆くミラン・サポーターは、インザーギの決定力が恋しいだろう。リバプールを相手に2得点を挙げた2007年のチャンピオンズ・リーグ(CL)決勝は、「すべての犠牲が報われた人生最高の一戦だった」と話している。

「CLとワールドカップの優勝はどちらが感動的か?ワールドカップは素晴らしかった。でも、出場機会は多くなかったんだ。CL決勝は2ゴールを決められた」

 2点目をアシストしたのは、元ブラジル代表のカカだ。インザーギは最強のチームメートにかつての22番を選び、「一緒に素晴らしいことを成し遂げた。完全な選手だった」と称賛した。そのうえで、そのほかの元同僚たちにも賛辞を寄せている。

「アンドリー・シェフチェンコもそうだ。あとイブラヒモビッチだね。自分のケガで少ししか一緒にやれなかったのは残念だよ」

 一方で、もっとも苦しめられた対戦相手には、ともにドイツW杯を制したファビオ・カンナバーロの名前を挙げた。「いつもユニホームを引っ張ってきたからだよ(笑)」と冗談を飛ばしている。

 稀代のゴールゲッターは、自身の後継者を問われると「比較は好きじゃない」としたうえで「最高のイタリア人選手はチーロ・インモービレだ。つねに得点し、決定的。ほかよりも好きな選手だよ」と答えた。

 今シーズンにラツィオでゴールを量産し、得点王争いでトップに立っていたインモービレが、ミランに移籍する可能性は極めて低い。ミラニスタは、早くインザーギの真の後継者が現れるのを待っていることだろう。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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