「腹黒なピエロだ」「恥を知れ!」新型コロナウイルスの影響で混乱のセリエAにインテルの中国人会長は不満爆発!

2020年03月04日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

SNSで罵倒したのは――

度重なる日程変更にインテルのマロッタCEO(左)とチャン会長(右)が激怒した。 (C) Getty Image

 新型コロナウイルスが蔓延していることで、イタリア・サッカー界は混乱している。2月29日から3月2日にかけて予定されていた6試合は延期となった。

 2日に開催予定だった吉田麻也が所属するサンプドリアの試合は、前日に急きょ延期が決まった。現地入りしていた対戦相手のヴェローナからは、対応への不満が漏れている。

 ミゲウ・ヴェローゾはSNSで「開催するか決めるために1週間。なんの知らせもなく17時にジェノバに到着、それが今じゃヴェローナに戻るバスの中だ」と訴えた。

「この状況すべてが恥ずべきだと思う。関係者全員に対する敬意を大きく欠いている。イタリアのすべての家族にとって大事でデリケートなこの時期に、少なくとも当局は、人間やクラブをおもちゃのように扱うのを避けられるはずだ」

 そして、特に騒動となっているのが、ユベントス対インテルのビッグマッチだ。優勝の行方も左右する大一番が突然延期となり、インテルと、セリエAを主催するレーガ・セリエAが対立している。

 インテルのジュゼッペ・マロッタCEOは、無観客試合で開催予定だったところを急きょ延期に変更したレーガを公に批判。対するレーガのパオロ・ダル・ピーノ会長は、3月2日の観客入り開催を事前打診したが、「インテルに断られた」と反論した。

 しかし、マロッタCEOはこれに重ねて反論。「無観客試合予定の翌日に観客を入れて開催」「入場可能な観客は実質ユベントスファン(ロンバルディア州住民は移動不可)」「ミッドウィークのコッパ・イタリアとの調整問題」を理由に、レーガの提案が「実現できそうになく、挑発的だった」と発言した。

 イタリア紙『Gazzetta dello Sport』などによると、レーガは2日にイタリア・サッカー連盟と協議。7日から9日にかけて延期分の6試合を開催し、予定されていた27節以降を後ろにずらしていく案で合意している。だが、インテル側は9日のユベントス戦開催に「公平性を欠く」「安全ではない」と反対しているという。

 さらに、インテルのスティーブン・チャン会長はSNSで、「日程をもてあそび、人々の健康を二の次にしている。私が見てきた中でもっとも腹黒なピエロ」「それでいてスポーツマンシップやフェアな競争だと?」など、ダル・ピーノ会長をこき下ろした。

「選手や監督を守らずに、24時間、7日間、ノンストップでプレーしろと? あんたに話しているんだ、レーガ会長よ。恥を知れ。責任を取れ。インテルファンだとかユーベファンだとか関係ない。安全にしてくれ」

 未知のウイルスによってカオス状態にあるセリエA。4日の臨時会議で、どのような結論が導き出されるのだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェストWeb編集部
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