ビルバオがイグアイン獲得へ!? “バスク純血主義”に反さない元アルゼンチン代表FWの意外なルーツとは?

2020年03月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

ビルバオ“史上初”の選手に

ユベントスとは今シーズン終了後に契約満了となるイグアインに、ビルバオが触手を伸ばしているという。 (C) Getty Images

 ユベントスに所属する元アルゼンチン代表FWゴンサロ・イグアインに、意外なクラブが触手を伸ばしている。アスレティック・ビルバオだ。

 今シーズンのイグアインは、ナポリ時代の恩師であるマウリツィオ・サッリ監督の下で復活を印象づけている。公式戦33試合で8ゴールと得点数こそ少ないものの、チームの大黒柱であるクリスチアーノ・ロナウドのフィニッシュワークを引き出すアシストやポストプレーが光っている。

 2021年6月に契約満了となるベテランストライカーには、すでに獲得を望む複数クラブからオファーが舞い込んでいると報じられている。スペイン紙『Marca』によれば、ビルバオも水面下で動き出しているようだ。

 ビルバオといえば、拠点を置くバスク地方出身の選手しか補強しない「純血主義」を貫いているクラブだ。
 
 1912年に導入されたこのルールを守るビルバオは、フットボールの国際化が進んだ現在も、バスク地方にゆかりのある選手もしくは同地方のクラブのカンテラで育成された選手までしか補強範囲を広げていない。

 ゆえにイグアイン獲得は、純血主義を破ることになると思われるが、32歳のストライカーには、クラブの信条に当てはまる"ルーツ"がある。『Marca』によれば、アルゼンチンとフランスの二重国籍を持つイグアインは、祖父がフランス領バスク出身で、バスクの血を引いているという。

 さらに同紙は、イグアインのルーツを示す証拠として、実父のホルヘが残した15年前のコメントを紹介している。

「間違いなく私の父はバスク、フランスの生まれだ。父からはいつも『バスクの言葉はスペイン語でも、フランス語でもない。バスク語だ』と教わっていたよ」

 ビルバオには、現在、ガーナ人とリベリア人の両親が移住した関係でバスクに住んでいたイニャキ・ウィリアムズ(スペイン代表FW)が在籍しているが、国外へと移り住んだバスク人の子孫を獲得した例はない。そのため、イグアイン獲得が成功すれば、ビルバオ史上初の事例となる。

 獲得に向けては、他クラブとの熾烈な競争と給与面など、様々な壁と向き合う必要性がありそうだが、ビルバオとイグアインの動静に注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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