「妄想的な話だ」「信じるほど愚かじゃない」クロップ、新型ウイルスによる“プレミア優勝取り消し説”を一蹴!

2020年03月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

過去に優勝が取り消しとなったのは――

クロップは新型ウイルスの影響によるシーズンの中止、優勝の取り消しという一報に反応した。 (C) Getty Images

 にわかに信じがたい情報が報じられたのは、現地時間2月28日のことだ。英紙『Telegraph』をはじめとする複数の英国メディアが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、首位を独走するリバプールのプレミアリーグ優勝が消滅する可能性を指摘した。

 世界規模で拡大している新型コロナウイルスの猛威により、イギリス政府が今後2か月以上に渡って国内で開催されるスポーツイベントの中止を各機関に要請する可能性が高まっているという情報を基にした一報であったが、これにリバプールの指揮官は異議を唱えた。

 現地時間3月2日に行なわれた記者会見において、ユルゲン・クロップ監督は、「この話を信じるほど、我々は妄想的ではない」と持論を展開した。

「我々も、ファンたちも、この話を真剣に受け止めるほど妄想的だとは思わない。こういう話は我々に対して関心がない人間が作っていると思うんだ。リバプール・ファンたちがこのことを考えているとは信じられないが、誰もがそれについて私に聞きたいだろう」

 現時点でリバプールが2位マンチェスター・シティに22ポイント差をつけている事実を考えれば、彼らの優勝を認定するのに問題ないように思われる。だが、降格や欧州カップ戦に出場するチームも現順位で確定してしまうと、不平不満が噴出するのは、想像に難くない。

 そうした意見にもクロップは皮肉交じりに返答している。

「今シーズンの結果を削除することがどれほど理に叶っているか、来シーズンのチャンピオンズ・リーグをどのチームがプレーするかは非常に興味深いだろうね。とてもナイスなお話だよ。けど、私は最初に聞いた時に『ワオ、一体誰がこんなこと考えるんだ?』って思ったね。リバプール・ファンたちはこんな馬鹿げた話を信じるほど愚かではない」

 過去を振り返ると、39-40シーズンに第二次世界大戦によって、トップリーグが打ち切りになり、当時、首位に立っていたブラックプールの優勝は認められなかった例がある。

 だが、イングランド・サッカー史に残ると誰もが認める強さを堅持し、30年に渡って追い求めてきた大願を掴みかけているリバプールの"夢"が流行り病で潰えれば、大きな物議を醸すことは必至だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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