「もし今日のプレーが良くなかったら…」ELでプロキャリア初のハット達成の鎌田大地、試合前に抱いていた“危機感”とは?

2020年02月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

「1点目が入って、すごく気持ちが楽になった」

ELザルツブルク戦でハットトリックを達成した鎌田。 (C) Getty Images

 長谷部誠と鎌田大地が所属するドイツ1部のフランクフルトは、ヨーロッパリーグ(EL)のラウンドオブ・32で、奥川雅也を擁するレッドブル・ザルツブルクと対戦。ホームでの第1レグを4-1の勝利で飾った。

 この試合で3ゴールを奪う大活躍を見せたのが、鎌田だ。1点目は前半12分、右サイドのアルマミー・トゥーレからのパスを、ペナルティーエリア内で受けると、落ち着いて右足でシュート。チームに勢いをもたらす先制ゴールを挙げた。

 さらに、前半終了間際の43分には、ジブリル・ソウのスルーパスに合わせてセンターラインから飛び出すと、ゴール前での絶妙な切り返し技を見せる。そして相手DFのマークを外し、GKの肩口を抜く、ふわっとしたシュートで追加点を奪った。

 そして53分には、左サイドのエバン・エヌディカからのクロスに頭であわせ、3点目。平日にもかかわらず4万人近くのサポーターが集結した満員のスタジアムには、「カマダ」コールが響き渡った。
 
 プロキャリアにおいて初のハットトリックを達成した鎌田は試合後、この試合に懸ける意気込みが、人一倍強かったと明かした。

「ケガで出遅れていたうえ、チームがいい流れに乗っていて、なかなか試合にも出られなかった。もし、今日のプレーが良くなかったら、さらに(出場までに)時間かかるだろうなと。だから、僕なりの勝負の日だ、という気持ちだった。結果を残すことができて、ホッとしています」

 鎌田はウインターブレイクの準備期間中に足首を痛めた。現地報道では今季絶望かとまで囁かれたが、日本での治療などを経て、短期の離脱で戦列復帰を叶えた。だが、治療に間に序列が下がり、復帰後もなかなか出場機会が巡ってこなかった。

 鎌田自身は、この試合で最初の決定機となった1点目を決められたことが、ハットトリックに繋がったと分析しているようだ。
 
「1点目が入り、自分の中でうまく吹っ切れた。僕の場合は、1得点を入れると複数得点できることも多いので。気持ちの面ですごく楽になった。​​​​欲を言えば、チャンスがもうちょっとあったと思うので、決め切りたかった」

 なお、ELでは今シーズン6得点と好調な一方、ブンデスリーガでは未だ無得点。そろそろゴールが欲しいところだ。

「リーグでは、アンラッキーな部分もあったと思う。後半戦で巻き返すことができれば、きっと印象も変わってくると思う。しっかり切り替えて、集中してやっていきたい」

 ELに続いてリーグでも結果を残し、ポジションを奪い返したいところだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
【鎌田大地PHOTO】ザルツブルク奥川雅也とのEL日本人決戦でハットトリック!フランクフルト16強へ前進!
 

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