「タイでは本当に悔しい経験を…」柏の“逸材”左SB古賀太陽が語る新シーズンと東京五輪への想い【インタビュー】

2020年02月19日 渡邊裕樹(サッカーダイジェストWeb編集部)

昨年よりも厳しくなったチーム内の競争

柏のDF古賀太陽。対戦が楽しみな選手として挙げるのは「マッチアップする可能性がある中では、(横浜の)仲川選手」と語る。写真:徳原隆元

 2月14日に都内で開催された、各クラブの代表者と監督が集うJリーグ・キックオフカンファレンス。柏レイソルの代表として参加した古賀太陽がサッカーダイジェストWebのインタビューに応じてくれた。

 まだ21歳ながら落ち着いた雰囲気を醸し出す古賀は、丁寧な口調でこう話した。

「チームとしてはJ2から上がって最初の年になりますけど、可能性がある限り優勝を目指していきたい。選手みなが思っていることで、監督も明言しています。簡単なことではないのは分かっていますが、そこは強い気持ちをもって目指していきたいです」

 2010年に現在チームを指揮するネルシーニョ監督に率いられてJ2優勝を果たし、翌11年に昇格初年度でのJ1制覇を達成した経験があるだけに、その再現が期待されている。昨シーズンにJ2優勝を果たしたチームは、オフも精力的に動き、各ポジションにふたり以上のレギュラークラスを揃えた。二度目の偉業達成も期待できる陣容が整いつつある。

「去年よりも競争という部分で言えば、確実に厳しくなっています。ただ、その競争がすごく良い。なんというか、ポジティブな方向に進んでいる。これから試合を重ねるごとにもっともっと良くなってくると思います。ここまでキャンプでもすごく充実した時間を過ごせてきていましたし、すごく前向きな形で開幕を迎えられるのかなと」
 
 シーズン前の合宿についてはこう振り返った。

「(合宿では)チーム分けをしますけど、そのチームも日によって、パフォーマンス次第ですぐ変わったりと、すごく激しい競争はありました。ただ、監督はハッキリしてる方ですので、こういうプレーをしたら評価してもらえるというところが、分かりやすい。

 また、チームとして固まっている部分もあるので、新戦力も溶け込みやすかったと思います。なので、激しい競争の中でも、すごく良い雰囲気でやれていました。戦術的な部分でいっても、去年からの積み上げというのはすごくあると思うので、細かいところを突き詰めていくという作業になったのかな」

 昨シーズンは不動の左SBとして活躍。ただ、J1の経験はまだ9試合しかない。

「J2よりも確実に対戦相手のレベル、攻撃力というのは上がってくると思いますし、まずは1対1の部分で負けないというのが大切です。個人的にすごく意識したいところで、そこが負けなければチームとしても負けないのかなと思います。

 まずは守備の部分をすごく大事にする監督なので、ハードワークだったり、守備ができてこないと、試合で使ってもらうのはなかなか難しくなってくるのかなと。チーム全体としても、去年で言えば、守備が上手くいっている試合は内容も結果も良いことが多かったので、全員共通の理解として守備の部分というのはこだわってプレーしたいです。

 後ろの選手が守備の部分でどれだけ引っ張っていけるのかというのは、チームの勝敗を左右するぐらい大事なことだと思っています」
 

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