【FC東京】「流れを変えた」「相手にとっては嫌」。長谷川監督と同期の安部に評された魅惑のドリブラー

2020年02月18日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

味スタでのデビュー戦で強烈なインパクトを放つ

キレのあるドリブルで相手を翻ろうした紺野。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[ACL・グループステージ2節]FC東京1-0パース・グローリー/2月18日/東京スタジアム

 0-0で迎えた59分、FWのアダイウトンに代わってピッチに送り込まれたのは、大卒ルーキーの紺野だった。法政大時代に「法政のメッシ」と呼ばれていたように、この小柄なテクニシャンはすぐさま華麗なドリブルで魅せる。

 相手とのギャップを突いてボールを運ぶと、何回かパス交換しながらゴールへと迫った。その1プレーを境にFC東京がペースを握ったという点で、紺野の働きは評価に値した。確かにゴールは奪ってないし、決定的なパスを送ったわけでもない。それでも強く印象に残ったのは、そのドリブルがキレキレで、しかも効果的だったからだ。

「流れを変えた」(長谷川監督)

「あの時間帯にああいう選手が入ったら嫌。良い働きをしてくれて助かった」(安部)
 
 こうしたコメントからも、紺野の働きぶりは分かるだろう。実際、「右からのカットインが得意」という彼は、その武器を生かして試合終盤に強烈なインパクトを放った。何かしら爪痕を残してやろうという意識は、ACLのプレーオフ、続く蔚山現代戦(ACLグループリーグ初戦)でベンチに入りながらも出番がなかったことで強くなったはずだ。

 「(同じ大卒ルーキーの安部)柊斗がスタメンをとっているなかで悔しさはあった」が、この試合でプロデビューを飾ったことで「ようやく一歩進めた」。

 "法政のメッシ"が"東京のメッシ"となる日は来るのか。プロデビューは単なる通過点に過ぎない。相手のマークが厳しくなるなかでも持ち前のドリブルで存在感を発揮できるか。紺野の戦いはまだ始まったばかりだ。

取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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