川崎が新システム4-3-3を導入した理由。鬼木監督が語ったポイント

2020年02月14日 本田健介(サッカーダイジェスト)

「新しいものに挑戦しようと」

Jリーグキックオフカンファレンスに出席した川崎の鬼木監督。新シーズンへの意気込みを語った。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト編集部)

 新シーズンに向けて川崎の注目ポイントと言えるのが、プレシーズンに導入した新システム4-3-3だろう。

 2月14日に都内で行なわれたJリーグキックオフカンファレンスに登場した鬼木達監督は、従来の4-2-3-1からの変更を、昨季終了後から視野に入れていたと話す。

「昨シーズンが終わって、ルヴァン(カップ)は優勝できましたが、(3連覇を目指した)リーグでは勝ち切れない試合がありました。その結果を踏まえて、新たなものをプラスアルファしたいなという想いがあったんです。どうすれば一番、勝利に近づけるかという考えをもとにチームを作っている点は変わりなく、観ている方、やっている本人たちが楽しくなるのは何かと考えたところで、やはり新しいものに挑戦しようと思ったんです」
 2017年のリーグ得点王&MVPの小林悠、元ブラジル代表FWのレアンドロ・ダミアン、2018年のリーグMVPの家長昭博、ドリブラーの長谷川竜也、齋藤学ら、川崎は前線に国内トップクラスのタレントを揃える。

 彼らを組み込んだ強力3トップは魅力的で、"インサイドハーフ+アンカー"の逆三角形となる中盤にも、大島僚太、田中碧、守田英正、脇坂泰斗、そして現在は左膝の怪我で療養中の中村憲剛ら楽しみな顔ぶれが並ぶ。

 そう考えると攻撃的な両SBを含めて、4-3-3は今の川崎に打ってつけの形に映る。ただし、新システム導入の意図を鬼木監督は、個性を活かすだけではないとも説明する。

「選手のキャラクターがあるなかで、なにが一番プラスになるかを考えました。ただ最終的に川崎フロンターレのサッカーがあるので、個は活かしますが、チームの良さも消さない。そこは意識しています」
 

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