旋風を巻き起こす予感は十分! 昇格組の柏、指揮官も手応えを感じるチームの仕上がり具合は!?

2020年02月12日 鈴木潤

宮崎戦では苦戦を強いられるも、大谷は「前向きに100%で取り組めている」と満足気

柏は9日のちばぎんカップでは2-0の勝利。順調な仕上がりを見せている。写真:徳原隆元

 昨年J2を制覇した柏は、移籍が噂されたオルンガ、中村航輔をはじめとした主力メンバーが残留し、そこに他クラブでレギュラーとして活躍していた多くの新戦力が加わった。

 2月9日に行なわれたJリーグプレシーズンマッチ、ちばぎんカップでは2−0で千葉を下し、開幕に向けて順調な仕上がりを印象付けている。

「積み重ねてきたものを継続して今シーズンもやるだけ。特に戦い方を変える必要はない」

 今季のチーム始動時、ネルシーニョ監督はチームの方向性について、そう明言している。昨年の1年間の戦いを通じて間違いなくチームのベースは出来上がった。したがってネルシーニョ監督の戦術を熟知した選手たちには一日の長がある。昨シーズンの主力メンバーが、ちばぎんカップのスタメンに名を連ねるのは必然の流れだ。

 しかし、キャンプ中に行なわれた今年最初の対外試合は、スコア上では3−0と勝利を収めたものの、JFLのテゲバジャーロ宮崎に苦戦を強いられた。特に主力メンバーが出場した1本目は、ボールを奪われた後の切り替えが遅れ、中盤に与えた不用意なスペースを使われて押し込まれる場面が見られた。
 
「うまくプレスのスイッチを入れたけど、そこで外されて…という後手の展開が多かった。相手に動かされてしまったので体力のロスが多かった」

 宮崎との練習試合後、染谷悠太はチームが機能しなかった原因を述べた。ただ、それは戦術的な問題が発生したというよりは、コンディションが上がっていないゆえに運動量が少なかったことが、苦戦の根本的な原因でもあった。

 大谷秀和は「目の前の試合に対して、選手が前向きに100%で取り組めている。それぞれ競争がある中でポジティブな空気をみんなが出しているし、フルコートで試合をやったことでコンディションも上がるので、次の試合では違うものが見せられる」と、苦戦の後にも、その時点の状況をポジティブに捉えていた。

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